中国輸入Amazon販売の専門家 加藤さとしです。
Amazonでの簡易オリジナル商品(OEM商品)の販売で
ライバルより一歩抜きん出るには
何かしらの差別化が必須です。
集客面に関していえば、Amazonで
オリジナル商品を販売するセラーは、
- スポンサープロダクト広告の利用
- クーポンの発行
- プロモーション割引の実施
- タイムセールへの出品
といったAmazon内部のマーケティング施策は
行っている人が多いです。
ただ、Amazonで販売するのだから
集客もAmazon内でしかやってはダメ。
という決まりはありません。
セラーの中には、SNSを上手に活用して
外部からAmazonや自社ECへ誘導し、
売上アップに成功している人もいます。
これができるようになると、
Amazonの検索結果に一喜一憂しなくなり、
最悪、アカウントが停止になっても
売上が発生する”無双状態”になれます。
今回はAmazonOEM販売と相性が良いSNSや、
具体的なSNSの運用方法・コツについても
解説していくので、ぜひ参考にしてみてください。
AmazonOEM販売でSNS運用をするメリット・デメリット
AmazonOEM販売×SNS運用を極めれば
確実に他のセラーと差別化ができ
売上アップも見込めます。
ただし、デメリットもいくつかあるので
順番に解説していきます。
メリット①広告費0円で集客&ブランディングができる
SNS集客の最大のメリットは、
費用をかけずに集客、ブランディング、
販売ができる点です。
記事冒頭で挙げた
- スポンサープロダクト広告の利用
- クーポンの発行
- プロモーション割引の実施
- タイムセールへの出品
といった施策は有効であるものの、
どうしても費用がかかってしまいます。
一方、SNSは基本的に無料で利用できるので、
うまく活用すれば、広告費0円で
見込み客を集めることができます。
さらに、SNSでフォロワーになってくれたユーザーは、
あなたのブランドのファンになってくれる
可能性があります。
ファンになってくれたユーザーは
リピート買いをするなど長期的な売上に
貢献してくれます。
広告を流しているだけでは
ファンはなかなか付かないので、
これは非常に大きなメリットといえます。
メリット②Amazon検索順位が上がり売上UPにつながる
SNS集客できれば商品が売れるだけではなく、
Amazon検索順位がアップし、さらなる
売上増加につなげることができます。
Amazonの検索順位を決定する要因の一つに
「直近の売上数」があります。
SNS経由で集客できれば
一時的に売上が上がるだけでなく、
売上数の増加で検索順位アップ
→さらに売上が増加する
という好循環を作ることができます。
メリット③ユーザーの声を直に聞ける
SNS集客は単なる宣伝に留まるだけでなく、
ユーザーの声を直に聞けるメリットもあります。
SNSに投稿すると、
(実際に商品を買ってくれた人が)
「〇〇は良いけど、××はあまり良くない」
「こんな機能があったらもっといいんだけどなぁ」
(商品に興味を持った人が)
「商品ページを見ても○○がわからない」
といったコメントをくれる場合があります。
こうしたコメントは、商品や商品ページの
改善に役立つ貴重な情報なので、隈なくチェックし、
ブラッシュアップ時の参考にしましょう。
デメリット①常に投稿し続ける必要がある
ここからは、SNS集客のデメリットです。
SNS集客をするなら、ある程度
定期的な投稿が必要です。
毎日必ず投稿しなければいけない
というわけでもありませんが、やはり
投稿頻度が少ないとフォローされづらいです。
一度フォローしてくれた人にも
解除されてしまう恐れがあります。
もちろんビジネスなので割り切ることは大切ですが、
自分から発信することが苦手な人は
長く続けられないかもしれません。
デメリット②向き不向きがある
先ほどメリットの一つとしてユーザーの声を直に聞ける、
とお伝えしましたが、良い反応だけでなく
悪い反応が来ることも少なくありません。
商品ページがわかりづらい、商品のこの部分は
使いづらいといったメッセージだけでなく、
時には誹謗中傷に近いものがくる場合もあります。
精神的に弱い人は、こういったメッセージを
受け取ると病んでしまうかもしれません。
すべての人に好かれる商品を作ることは無理なので、
商品等の改善につながるメッセージは真摯に受け止め、
それ以外の誹謗中傷等は受け流すことが重要です。
デメリット③炎上するとブランドイメージが悪くなってしまう
個人・企業に関わらず、
SNSに投稿して炎上する例は
後を絶ちません。
一度炎上した企業やブランドは
悪いイメージが付き、売上が落ちる、
ファンが離れていくなどの恐れがあります。
SNSは良い意味でも悪い意味でも
拡散力が非常に強い媒体です。
使い方を誤ると、それまで築いてきたものが
一瞬で崩れ去る可能性があることは
常に覚えておいてください。
デメリット④突然のアカウント停止
どのSNSを使うにしても、
アカウント停止の危険性は
常に付き纏います。
せっかくコツコツ育てて数万人、
数十万人とフォロワーが付いても、
規約違反等を犯すと容赦なく凍結されます。
Amazonは軽度の違反なら
「一時的な停止」程度の措置で済みますが、
SNSの場合は割と一発で停止することも多いです。
時には身に覚えのない理由で停止し、
解除不可のケースも珍しくありません。
アカウント停止を100%防ぐことは無理ですが、
各SNSの規約に違反しないような
使い方をしなければいけません。
AmazonOEM販売ではどのSNSを使うべき?各SNSの特徴とユーザー層について
2022年現在、日本国内の主要SNSは
①インスタグラム(Instagram)
②Twitter
③YouTube
④TikTok
⑤Meta(旧FaceBook)
上記5つです。
それぞれ特徴やユーザー層が異なるため、
売りたい商品やブランドに合ったものを
選ぶことが重要です。
①インスタグラム(Instagram)
インスタグラムのメインユーザー層は20~30代で、
女性の利用が比較的多いです。
特に相性が良い商材は
「ファッション関連の商品」です。
インスタグラムのインフルエンサーが
ファッション系の商品を投稿すると、
その商品が即品切れになる現象も
よく起きます。
またインスタグラムは、投稿する画像に
ECサイトへのリンクを埋め込む
「ショッピング機能」を利用できることも強みです。
リンクできるのはBASEなどの自社ECサイトのみですが、
販路拡大を目指す人は利用を検討してもいいでしょう。
②Twitter
Twitterのユーザー層は10代、20代の若年層から
60代までの幅広い層に使われています。
男女比率もほぼ半々なので、
割とどんな商品でも
売ることができます。
Twitterの最大の特徴は、
拡散力に優れていることです。
バズ(人気のある投稿)を起こせれば
多くのユーザーにリーチでき、
自社ブランド・商品を知ってもらえます。
③YouTube
YouTubeも10代〜60代までの
非常に幅広い年齢層から
利用されています。
男女比率も大差ないので、
ジャンル問わずさまざまな
商品を販売可能です。
人気YouTuberが商品をPRすると
すぐに品切れになるなど
拡散力もあります。
YouTubeは長時間の動画をアップロードできるので、
商品の詳しい使い方やレビューなどの文字では
伝わりづらいコンテンツ紹介に向いています。
④TikTok
TikTokは、いま最も勢いがあるSNSです。
以前は10代の若年層が中心でしたが、
最近は40代、50代、60代といった
年齢層の高いユーザーの利用も増えています。
TikTokの動画時間は15秒、60秒、3分のいずれかで、
YouTubeよりも尺が短く、スマホからも
簡単に投稿できるので、参入ハードルは低いでしょう。
3分程度の短い動画でモノが売れるの?と
疑問に思う人もいるかもしれませんが、
最近は「TikTok売れ」といった言葉が生まれているように
1つの動画をきっかけに爆発的に売れることがあります。
(TikTok売りの事例)
①キムチを作る企業
→TikTokに動画を投稿したところ、
2ヶ月で売上が4,000%アップ
②地球グミというお菓子を食べる動画が
TikTok内で大流行し、10万袋以上が売れる
③不動産会社の社員が投稿したTikTok動画がバズり、
月100件の問い合わせ、60件の契約を獲得
注意点としては、TikTokでバズる動画の内容は、
YouTubeで視聴回数が多い動画とは
傾向が異なることです。
たとえば、YouTubeではお役立ち動画などが
好まれますが、TikTokではコンテンツの面白さ、
他の人が真似して拡散したくなる動画が特に好まれます。
同じ動画プラットフォームでも、
ウケる動画が異なることは
覚えておく必要があります。
⑤Meta(旧FaceBook)
Meta(旧FaceBook)は30代、40代の利用者が特に多く、
他のSNSと比べて年齢層は高めです。
年齢層が上がると購買力も高くなる傾向にあるので、
高単価の商品を売るのに適しているSNSといえます。
ただ、MetaはTwitterのような拡散力がないので、
SNS投稿での集客よりも広告経由の集客が効果的です。
AmazonOEM販売×SNS集客の方法とコツ
この章では、AmazonOEM販売×SNS集客の
具体的な方法とコツについて紹介します。
手順としては、そこまで難しくありません。
最初にどのSNSを使うかを決め、
ターゲットに刺さるような内容の投稿を
日々していくことです。
STEP1:どのSNSを使うか決める
まずは、どのSNSを利用して
集客するかを決めましょう。
基本的には、
- TikTok
このいずれかから、選ぶのがおすすめです。
それぞれ特徴やユーザー層が異なるので、
あなたの扱う商品はどのSNSと相性がいいかを
考えてみてください。
※YouTubeは動画作成のハードルが高い
※FaceBookは、FaceBook広告を
利用した方が売上アップにつながりやすい
STEP2:ターゲットを決める
AmazonOEM販売×SNS集客をする際は、
必ず最初にターゲットを決めます。
そのターゲットは、
”あなたの商品を買ってくれそうな人”
です。
オリジナル商品を開発する時点で
「こんな人に使ってほしい」と
決めていると思います。
そのターゲットに刺さるような
投稿内容を考えていきます。
STEP3:そのターゲットに刺さる投稿をする
SNS集客をするなら、
どんな内容を投稿するか?
が非常に重要です。
間違っても
「今日の夜ご飯はカレー!」
といった投稿は控えましょう。
芸能人でもない限り
日常的な投稿をしても
フォローされません。
ビジネスでSNSを利用するなら、
必ずターゲットを意識した投稿が必要です。
具体的には、(ターゲットが)
- 知りたい情報
- タメになる情報
- つい誰かにシェアしたくなる情報
を発信していくことが重要です。
たとえば、こちらは無印良品の
アロマオイルに関するツイートです。
アロマオイルを10滴垂らすだけで
ぐっすり眠れる、ということで
睡眠に問題を抱えている人に刺さり、
10万以上のいいねを獲得しています。
もし、Amazon商品ページのリンクを貼っていたら・・・
一瞬ですべての在庫が品切れになっていたでしょう。
こういったターゲットに響く情報を
コツコツ発信していくことで売上が発生したり、
フォロワーが増えてブランド認知の向上、
継続的な売上につながります。
コツ①プロフィールはしっかり記入、キーワードも意識
SNSアカウントを開設したら、
必ずプロフィール欄をしっかり
記入しておきましょう。
あなたが何者であるか、
どんなブランドなのか?
投稿内容を見て気になった人は、
どんな商品・ブランドか
チェックするはずです。
プロフィール欄が空欄だったり、
情報が少なすぎたりすると、
購入・フォローされる機会を
逃してしまう恐れがあります。
プロフィール欄には、
あなたの商品に関連する重要キーワード、
ターゲットに刺さりそうなキーワードを
入れておくことも重要です。
キーワードを入力しておくことで、
ユーザーがSNS検索をした際に
あなたのアカウントや投稿がヒットし、
見てくれる可能性が高まります。
また、ターゲットが興味のあるキーワードが
プロフィールに含まれていたら、
投稿内容→プロフィール→Amazon商品ページに
遷移してくれる可能性が高まります。
コツ②マネタイズしすぎない
SNSに投稿する場合、マネタイズ色を
強くしすぎないようにしましょう。
ユーザーは基本的に広告同様、
商品PRもあまり好みません。
投稿する内容が毎回商品の宣伝だと
フォロワーは増えませんし、
フォローしてくれた人も
解除してしまいます。
時には積極的に宣伝することも必要ですが、
先ほどお伝えした通り、投稿内容は
- 知りたい情報
- タメになる情報
- つい誰かにシェアしたくなる情報
こういった拡散されやすい内容を中心にしましょう。
コツ③投稿にはトレンドネタも盛り込む
トレンドに乗っかった投稿は
多くの人に見てもらいやすく、
拡散されやすい傾向にあります。
あなたのブランド・商品と
相性のいいネタなら、
積極的に利用しましょう。
うまくトレンドネタに乗れれば、
フォロワーが一気に増える、
爆発的な注文が入る可能性があります。
一例として、こちらは「斎藤塗料株式会社」という
塗料の会社のTwitter投稿例で、145件のいいねが
付いています。
最近はコロナ禍の影響で
”第四次ミニ四駆ブーム”が到来しています。
”塗料”という一般ユーザーに訴求が難しい商品を、
ミニ四駆×塗料のようにトレンドネタと掛け合わせて
プチバズを起こすことに成功しています。
コツ④ハッシュタグを活用する
InstagramやTwitterを利用する場合は
投稿時に#(ハッシュタグ)を付けるのが
鉄則です。
たとえば、レディースの夏コーデとして
自社商品をアピールしたいなら、
#夏コーデ を投稿に含めます。
InstagramやTwitterでは、
ハッシュタグ検索をする人も多いです。
投稿時にハッシュタグを付けておくことで、
そうしたユーザーから見つけてもらいやすくなります。
コツ⑤プレゼント企画なども定期的に行う
プレゼント企画とは、
アカウントをフォロー&投稿をリツイートで
商品等をプレゼントする企画です。
SNSで最も簡単にフォロワーを
増やすことができる方法です。
プレゼント企画に応募するユーザーは
その商品に興味がある人が多いので、
ターゲットになるユーザーを
ピンポイントで獲得できます。
SNSでは基本的にフォロワーが多ければ多いほど、
投稿にいいねが付いたり、リツイートされたりして
バズる可能性が高まります。
最初はなかなかフォロワーが増えづらいですが、
ターゲットに有益な情報を常に発信し、
時々プレゼント企画などを折り込むことで
フォロワー数を徐々に増やしていくことができます。
コツ⑥長期的には自社ECサイトからも購入してもらえるようにする
いまはAmazonだけで販売している人も、
将来的にはBASEなどの自社ECサイトを用意し
そちらでも販売できるようにするのもおすすめです。
その理由は3つ。
1、手数料が安いから
2、アカウント停止などを気にしなくてもよくなるから
3、検索順位を気にしなくてもよくなるから
1、手数料が安いから
大手ECサイトは集客力に強みがある一方、
手数料が高いことがデメリットです。
Amazonに関して言えば、売上の20%程が
手数料として差し引かれます。
一方、ネットショップ開設サービスで作った
自社ECサイトは5%〜10%程度で
抑えることが可能です。
10%の差は非常に大きいです。
2、アカウント停止などのリスクを気にしなくてもよくなるから
大手プラットフォームを利用する場合、
そのプラットフォームの規約に沿って
販売しなければいけません。
時には理不尽な理由でいきなりアカウントが
停止されるなどのリスクもあります。
自社ECサイトなら基本的には
そういったリスクが低いです。
3、検索順位を気にしなくてもよくなるから
大手ECサイトで売上を上げるなら、
常に検索順位を気にしなければいけません。
検索経由で商品を購入するユーザーが大半のため、
検索上位にいないと商品が売れないからです。
自社ECサイトでは自分の商品しか販売していないため、
こうした検索順位の変動に一喜一憂しなくてもよくなります。
とはいえ、やはり大手プラットフォームの
集客力は魅力的ですし、Amazonで買いたい、
楽天市場で買いたいといった人も多いです。
Amazonに関して言えば、FBAが利用できる
という最強のメリットもあります。
なので、理想としては自社ECサイトでは
値段を若干安くする、特典を付けるなどした上で、
ユーザー自身がAmazonか自社ECサイトのどちらでも
購入できる状態にしておくのがベストです。
まとめ
AmazonOEM販売とSNS運用の組み合わせは
相性が非常に良いです。
Amazonで売上を上げるには検索結果の
1ページ目に入ることが必須ですが、
セラーの増加により、その難易度は以前よりも
格段に上がっています。
しかし、SNSを活用してAmazonの商品ページに
直接誘導できれば、極論、SEO対策を全くしていなくても
売上を上げることが可能になります。
また、SNSアカウントを育てていけば
次第にファンが付き、リピート買いも
期待できるようになります。
SNSを活用した集客は、短期・長期の
どちらの売上にも貢献してくれるのです。
今後安定した売上を作りたい人は、
SNS集客にもチャレンジしていきましょう。