ネット物販歴20年超えの専門家 加藤さとしです。

 

いきなりですが、あなたは
中国からオリジナル商品を輸入してAmazonで
販売するまでにかかる関税と消費税について、
しっかりと理解していますか?

 

この記事にたどり着いたということは、
おそらく関税と消費税がいくらなのか?
あまりよく分かっていないのではないでしょうか…?

 

たしかに、簡単ではないので
イマイチよく理解できないという気持ちも
非常によくわかります。

 

多くの方が、同じように
しっかりと把握できていないのが現状です。

 

中国輸入に限らず、
輸入物販ビジネスを行う上で
「細かな利益計算」は、
非常に重要です。

 

特に関税、消費税の計算が、
できていないと非常に危険なのです。

 

実は、儲かる商品であっても
関税と消費税の計算ができないばかりに
痛い目にあったり、

 

重要なことを知らないために
大きなビジネスチャンスを逃してしまったり、

 

調べずに大量に仕入れたら
高額の関税を請求された・・・
なんてことも・・・

 

そんな事にならないように、
関税、消費税の事をしっかりと理解してから
中国輸入に取り組みましょう!

 

 

「知らなかった・・」ではすまされない関税に関する3つの失敗

 

 

ここから関税に関する失敗例をご紹介します。

 

これは、加藤の知り合いが実際にやってしまった
体験談です。

 

皆さんも同じ過ちをしないよう
ぜひ覚えておいてくださいね。

 

関税が支払えない

 

友人が輸入物販を始めた頃の話なんですが、
とにかく品揃えが重要と考え、
調子に乗って仕入れていたんです。

 

商品も絶好調に売れていたので、
イケイケの状態でした。

 

中国から仕入れられるだけガンガンに仕入れて、
あとは商品の到着を待つばかり。

さあ、商品が届きましたが、
ここで大事件が!!!

 

商品の到着時に関税を支払うんですが、
調子に乗って大量に仕入れたため
あまりの高額請求に支払うお金がない・・・

 

なんとか知り合いに頼んでお金を借り、
支払うことができましたが、
それまで商品はストップ。

 

ちゃんと関税のことまで考えずに、
ただただ勢いで仕入れてしまったための
失敗ですね。

 

関税も経費としてきちんと計算すべき
だったんですが、それを忘れてしまったための
大失敗です。

 

 

関税がかかりすぎて赤字

 

これも本当によくある失敗ですが、
仕入れの際に関税をちゃんと計算せずに
結果、赤字になってしまうという失敗です。

 

各商品にかかる税率は後で説明しますが、
同じ商品でも材質によって税率が変わったり、
知識がないために高い関税率の商品を
仕入れてしまうというミスは多いです。

 

たとえば、革製の靴なんて
商品総額の30%または4,300円/足の
どちらか高い方が適用されてしまいます。

 

これを知らずに仕入れてしまえば、
赤字になってしまうのもうなづけますね。

 

知らないと恐ろしいのが関税なのです。

 

税関での通関に時間がかかって商品が間に合わない

 

これは、お金に関する失敗ではないんですが、
こんなこともあるんだという実体験として
知っておいて損はないのでお教えします。

 

日本では、年末年始など物流量が膨大になり、
ただでさえ厳しい配送業者の状況は、
本当に大変な状態になっていることが伝えられていますね。

 

そのため、アルバイトの時給が2,000円を超える
地域もあるようです。

 

ライブドアニュースより

 

実はこれ、海外からの物流も同じで
物が売れる年末年始や連休前には物流量が増え、
それに伴って通関業務も一気に混みあいます。

 

そのため通常よりも商品の到着が遅れてしまい、
品切れになってしまったり、売り時を逃してしまう
という失敗をしてしまうことも多いのです。

 

① そもそも関税ってなんのためにあるの?

 

そもそも関税とは、なんなんでしょうか?
なぜ海外から仕入れるのに税金がかかるのか?

 

この問いにあなたは答えられますか?

 

実は、ちゃんと答えられる人って
そう多くないと思います。

 

販売先のAmazonに関税の事が記載されていないか
調べてみましたが、あまりピンとこなかったので

例をあげて説明しますね^^

 

スーパーに行くと

 

1,000円の安い外国産の牛肉を買おうか
1,500円の安全で美味しい高い和牛を買おうか

 

迷った経験があるんじゃないでしょうか?

 

実はこの外国産牛肉、
関税がかかってなかったら
もっと安く買えるんです。

 

アメリカ産の冷凍牛肉の関税が一時的に引き上げへ(17/07/26)

 

でも、外国産があまりにも安すぎれば、
みんなが外国産を買ってしまって、
日本の農業がピンチになってしまいます。

 

牛肉に限らず、関税がかからなくなると
さまざまな国内産業に大打撃となってしまいます。

 

アメリカの離脱によって暗礁に乗り上げている
TPP(環太平洋パートナーシップ協定)などは、
この関税を撤廃しようという協定ですね。

 

もちろん、関税をなくすことによって
日本の製品が海外で売れやすくなって
大きな利益を生み出すといったメリットもあるわけです。

 

つまり関税とは、主に国内産業の保護を目的とし
課せられているのです。

 

きちんと理解すると、なるほどと思って
もらえるんじゃないでしょうか。

 

② 海外から輸入する際に適用される税率は2種類

 

 

中国に限らず海外から輸入する場合、かかる税率には
「簡易関税率」と「実行関税率」
の2種類があります。

 

簡易関税率とは?

 

小額輸入の場合は「簡易関税率」が適用されます。

 

小額輸入とは

 

「商品代金」と「国際送料」の合計額が「20万円以下」

 

のことで、その場合に「簡易関税率」が適用となります。

 

まあ、わかりやすく言ってしまえば、

 

ちょっと仕入れた場合は、簡易税率
たくさん仕入れた場合は、実行関税率

 

で計算するということです。

 

具体的にどのような税率になるのかは
以下の表を参考にしてください。

 

 

おそらく多くの人が扱う商品は、
赤枠内の商品になると思います。

 

ところで、赤枠の下に5点の注意書きがあるのですが、
読みましたか?

 

まあ、たいてい、こういう注意書きは
どうでもいいことが書かれているので
読まない場合が多いと思うのですが、
ここは結構、重要なことが書かれています。

 

なので、下に再度、掲載しますから
しっかり読んでください。

 

1.課税価格が1万円以下の貨物の場合、原則として、関税、消費税および地方消費税は免除されます。ただし、酒税およびたばこ税・たばこ特別消費税は免除になりません。また、革製のバッグ、パンスト・タイツ、手袋・履物、スキー靴、ニット製衣類等は個人的な使用に供されるギフトとして居住者に贈られたものである場合を除き、課税価格が1万円以下であっても関税等は免除されません。

 

2.個人の方がご自身の個人的使用の目的で輸入する貨物の課税価格は、海外小売価格に0.6を掛けた金額となります。その他の貨物の課税価格は、商品の価格に運送費および保険料を足した金額になります。

 

3.上記の関税率とは別に内国消費税(消費税、酒税など)および地方消費税が別途課税されます。また、無税のものについては、内国消費税および地方消費税のみが課税されます。

 

4.郵便物の重量制限などのため2個以上に分割されている場合は、この合計が課税価格となります。

 

5.次のものについては、「少額輸入貨物に対する簡易税率表」は適用されません。

 

一般税率が適用されるもの(例)

米などの穀物とその調製品
ミルク、クリームなどとその調整品
ハムや牛肉缶詰などの食肉調製品
たばこ、精製塩
旅行用具、ハンドバッグなどの革製品
ニット製衣類
履物
身辺用模造細貨類(卑金属製のものを除く)

 

 

じゃあ、1万円以下で仕入れればいいんじゃない?

 

上の1は、商品代金+送料が1万円以下なら
税金はかかりません、ということです。

 

だったら、1万円以下にして仕入れれば
いいんじゃない?
と考える方もいるかもしれません。

 

しかし、中国輸入においては、
残念ながらそういう仕入れ方は、ほぼ不可能です。

 

できないことはないですが、
そういう仕入れ方では送料が高くなり、
利益がでなくなります。

 

続いて、2は個人で使用するものは
税率が低くなりますよ、という説明です。

 

じゃあ、個人で使用するものとして仕入れれば
いいじゃないと思う人もいるでしょうが、
これもNGです。

 

先ほどの説明通り、中国輸入では
送料をできるだけ安くするために、一度に
多くの商品を仕入れます。

 

しかも、同じ商品を複数仕入れるのが普通です。
その荷物で「個人で使用するので・・・」という言い訳は
通用しません。

 


加藤さとし

関税は絶対にかかるもの。
仕入れ経費の一つとして
しっかり計算をしましょう!

 

なお、3については後ほど説明します。

 

実行関税率とは?

 

続いては、実行関税率について説明します。

 

簡易税率が適用されない、以下のような場合に
実行関税率が適用されます。

 

「商品代金」と「国際送料」の合計額が「20万円以上」の場合
先ほどの「例外」に当てはまる場合

 

この実行関税率は、全て暗記するのは難しいので
その都度、確認するようにしましょう。

 

主な商品の関税率の目安は以下の通りです。

 

主な商品の関税率の目安   (税関資料より)

 

 

輸入する際に日本の消費税も取られるのです!

 

先ほど、簡易税率の注意書きを読んでもらいましたが、
3について理解できましたか?

 

もう一度、掲載しますので、
しっかり読んでください。

 

3.上記の関税率とは別に内国消費税(消費税、酒税など)および地方消費税が別途課税されます。また、無税のものについては、内国消費税および地方消費税のみが課税されます。

 

お役所が出す文書はちょっとわかりづらい
ことが多いですよね。

 

これも簡単に言えば、

 

『輸入したら、関税だけじゃなくて消費税も払ってね』

 

ということです。さらに、

 

『関税がかからない商品でも消費税は絶対に払えよ』

 

と、なんとも情け容赦がないお言葉も書かれています。(笑)

 

そうなんです。
輸入する時には、関税だけじゃなくて
消費税もかかるんです。

 

なんで、なんで???
という疑問はよくわかりますが、
かかるものはかかるのです。

 

なので、輸入時には絶対に消費税がかかるものとして
経費の一部にしておくことが重要です。

 

なお、先ほどの文では
「内国消費税(消費税、酒税など)および地方消費税」
と書かれていましたが、これは「消費税」の正式名称です。

 

なので、現在は8%ということになります。

 

 

③ 関税や消費税以外にもある!中国輸入にかかる2種類の費用

 

中国輸入に限らず輸入ビジネスには、

 

・関税
・消費税

 

は切っても切り離せないものというのは
もうもかってもらえたかと思います。

 

しかし、輸入時に支払うものは
それだけじゃないんです!

 

「そんなにとられるの?」と
ガッカリしている方も多いと思いますが、
そこまで大きい費用ではないので安心してください。

 

その他に必要な経費というのが、以下の2つです。

 

・中国輸出通関手数料
・税関手数料

この2つの費用は額が以下のように決まっています。

 

中国輸出手数料 =1箱 約80円(4元)
税関手数料   =1箱 200円

 

つまり、ダンボール1箱につき280円かかる計算となります。

ここで重要なのは、ダンボールの大きさや重さなど
サイズは一切、関係ないんです。

 

つまり、

小さな箱でも1箱は1箱
大きな箱でも1箱は1箱

どちらも必ず280円かかるということです。

 

Amazon輸入を実践している加藤なら
大きい箱で仕入れますね。

 

輸入時にかかる経費をまとめると

 

・関税・・・商品によって異なる
・消費税 8% (2017年11月 現在)
・中国輸出手数料・・・1箱80円
・税関手数料・・・1箱200円

 

以上の合計4種類の費用がかかることになります。

 

④ 関税や消費税の正しい計算方法を知っていますか?

 

 

続いては、関税や消費税の計算方法について
説明します。

 

関税や消費税の計算方法についても
意外と間違えている方が多いので
しっかり確認して、覚えておきましょう。

 

ちなみに%を計算式に当てはめる時は、
÷100をしてくださいね。

 

例)税率が5%だとすると
5÷100=0.05 をかけますので、
A×0.05=税額 ということになります。

 

関税の計算式

 

「商品代」+「国際送料」=A

 A×関税率=関税額 

 

消費税の計算式

 

「商品代金」+「国際送料」+「関税」=B
 B×消費税(8%)=消費税額 

 

上の計算式で分かってもらえるでしょうが、
どちらも商品代金にだけがかかるのではなく、
送料や関税にもかかってくるのです。

 

関税を上乗せした分にも消費税がかかるのは、
どうも納得いきませんね。^_^;

 

以上を踏まえた上で、一緒に計算してみましょう。

 

あなたは、「釣り用具」を中国から輸入する予定です。

 

商品代:1つ 2,000円で150個仕入れ て=30万円
国際送料:2万円

 

かかりました。

 

この場合、総額が20万円以上ですから
「実行関税率」が適用されます。

 

「実行関税率」の表をみると「関税」は3.2%です。

 

これを先ほど解説した計算式に当てはめると・・・

関税

30万(商品代)+ 2万(送料)= 合計 32万
32万 × 0.032(関税3.2%) = 関税額 10,240円

消費税

30万(商品代)+2万(送料)+ 10,240(関税)= 330,240円
330,240円 × 0.08(消費税 8%) = 消費税額 26,419円

 

ですので、商品代と送料のほかに

 

10240円の「関税」
26419円の「消費税」

 

がかかることとなります。

 

⑤ 関税と消費税の支払い方法は3種類

 

中国から輸入した場合の関税、消費税の支払い方法は
基本的には日本での商品受け取り時に支払います。

 

まあ、どちらのも日本の税金ですからね。
その支払方法はおおむね以下の3通りです。

 

着払い
銀行振り込み
クレジットカード決済

 

それぞれの支払い方法についても簡単に解説しておきます。

 

着払い

 

宅配業者が商品到着時に
「関税と消費税は○○円です。」と伝えられるので、
その額を支払います。

 

追跡番号で配送予定日を確認して
ある程度現金を手元に用意しておくと安心です。

 

宅配業者によっては
交渉次第で荷物だけ受けとって
あとから集金に来てくれる
やさしい所もあります。

 

銀行振り込み

 

海外から輸入した商品が日本に届き、
その後、関税と消費税の請求が届くので
指定の銀行口座に振り込みます。

 

銀行振り込みでの支払いの場合、
振り込み分の入金が確認できるまでは
配送が一時的にとまってしまい
リードタイムのロスが発生します。

 

なので少し注意が必要ですね。

 

※代行業者によっては関税と消費税を
立て替えて支払ってくれる業者もあります。

 

クレジットカード決済

 

カード決済希望の場合は各航空会社で
荷物を受け取る前に
その旨を伝える必要があります。

追跡番号を用意の上
受け取る前にカスタマーサービスに
電話しましょう。

 

この支払方法は、

・ポイントが貯まる事
・カード払いでキャッシュフローが良くなる
・スムーズな納品が可能になる

 

とメリットがあるのでオススメです。

 

DHLは、少し高いですが
配送スピード重視なので急ぐ時は
活用するといいですよ。

 

DHLとFEDEXを利用した場合は
カード決済が可能ですがが、
OCSやEMSでは関税と消費税の支払いは
カードでは払えませんので注意してください。

 

⑥  関税のことで困った時の問い合わせ先

 

これまで関税の基本的な部分を説明してきましたが、
関税は細かく分類されなかなか複雑ですよね。

 

さらに、以下の点についても頭に入れておいてください。

 

・同じものでも用途によってかかる関税が変わる

・2つそれぞれで輸入するか1つのパッケージにして輸入するか
 でも変わる場合がある

 

アマゾンで販売する上で、
関税をしっかりと把握することは重要です。

 

しかし、その計算も複雑で、
わかりにくい部分が多いのも事実です。

 

そこで、困った時に遠慮なく相談しましょう。

 

 

ジェトロに聞く

 

ジェトロ(日本貿易機構)
に電話やメールで相談できます。

 

関税のことはもちろんのこと、
輸入に関すること全般を相談できるのでオススメです。

 

ジェトロ ⇒ https://www.jetro.go.jp/

 

 

税関にメールで問い合わせる

 

税関が税率を決定しますので、直接聞いてみるのもいいでしょう。

 

税関に問い合わせるなんて、ちょっと・・・
とためらう方も多いと思いますが、
実は簡単にできてしまいます。

 

詳しくは以下のサイトで確認してください。

Eメールを利用した事前教示制度(関税分類)について

 

しかし、上のページ、あいかわらず難しい文書ですよね。
わかりやすく説明すると、以下の方法で問い合わせます。

 

問い合わせ方法

 

アマゾンで販売する商品を
中国仕入れサイトのアリババやタオバオで仕入れると思います。

 

その際に、商品ページにのっている
画像をキャプチャして、税関にメールします。

 

数日以内に回答がもらえて
税関から「関税率が何%か?」を知ることが出来ます。

 

ここでのポイントは、

 

商品URLを本文に添付しても、税関はセキュリティー上の理由で
見ることはできないので画像を添付すること

 

素材により関税率が変わるのでその商品の素材を記載することで
スムーズに関税率を知ることができる

 

ということです。

 

税関に電話で問い合わせる

 

早く関税の事を知りたい場合は、電話するのも一つの手です。
電話で聞けば、すぐ回答を頂けて関税の問題を素早く解決する事ができます。

 

メールを送った上で、
電話をすると税関の職員さんもその商品がどんなものか?

 

想像する事ができ、
より具体的な関税率を知ることができるのでオススメです。

なお、税関では電話やメールでの問い合わせに対応して
くれますが、メールや電話よりできるだけ文書で問い合わせてほしい
との注意書きをしています。

 

このあたりもどうすればよいか、
電話で直接聞いてみてください。
その方が面倒なことにならず、スムーズですよ。

 

やはり関税については
税関に聞くのが間違いないです。

 

税関に聞くのはちょっと、
とためらう気持ちはわかりますが、
遠慮やこわがる必要はありません。

 

損をしたり、失敗するより
きちんと問い合わせた方が絶対に得です。

 

特に独自商品の販売は同じ商品を
多く、長く販売する可能性が高いです。

 

なので、その商品にいくらの関税がかかるのかを
しっかり把握しておくことは非常に重要です。

 

 

⑦ これをやると破滅!アンダーバリューだけは絶対にやってはいけない

 

ここまでの説明で関税や消費税の概要は
わかってもらえたかと思います。

 

しかし、もう一つ、どうしても重要なことを
説明しなければなりません。

 

それが、「アンダーバリュー」です。
これだけは絶対にダメ、絶対にやっては
いけないことです。

 

そこで、ここでは絶対にやってはいけない
アンダーバリューについて説明します。

 

INVOICEとは

 

アンダーバリューを説明するために、
まず、INVOICEについて理解してください。

 

INVOICEについて、日本郵便では
以下のような説明があります。

 

インボイスとは何ですか?

ここでいう「インボイス」とは通関上必要な「カスタムズ・インボイス」という書類で、日本語では「仕入書」と呼ばれるものです。税関に申告する際に必要となります。
またEMSの場合、国によってインボイスが必要な国と必要でない国があります。

 

もうお分かりですね。

 

つまり、税関の審査の際に
関税がいくらになるかは
荷物に添付されているINVOICEを元に
算出されるということです。

 

非常に大事な書類ですが、
そこに書かれた価格などを証明するものは必要なく
自由に書けるのです。

 

そこで、本当は100万円の商品なのに、
10万円とINVOICEに書けば、
関税、消費税が本来の10分の1になる
ということです。

 

これが「アンダーバリュー」です。

 

ウィキペディアでは以下のように説明されています。

 

アンダーバリュー(英:Under Value)とは、貿易における不正取引の一つ。
関税の支払いを安く抑えるために、輸入通関時におけるインボイスの単価・金額等を実際の取引上の金額よりも安く表示させ、 後日実際の取引上の金額にて送金すること。一種の脱税であるため、刑事罰の対象となる。

 

これで分かるように、
これは犯罪ですから、絶対にやってはいけません。

 

 

身に覚えのない違法行為

 

ところが、このアンダーバリューという行為、
身に覚えがないところで、勝手に行われている
という場合もあるのです。

 

あなたが業者にINVOICEの金額を安く書いてくれ
と指示するのはもってのほかですが、
実は業者が勝手にINVOICEの金額を安く書くという
こともあります。

 

その方が関税などが安くなり、
喜ばれるからです。
いわば、業者なりのサービスなんでしょうが・・・

 

加藤の知人が以前、中国の輸入元に
INVOICEは正確に書いたものを添付するように
依頼したんです。

 

そうしたら、その業者は
そんな依頼は初めてだと言って驚いたそうです。

 

つまり、アンダーバリューが
常態化しているということです。

 

みんながやっているからといって
大丈夫だということはありません。

 

知らなかったでは済まない話です。
なので、送られてきたINVOICEは
必ず確認をするようにしましょう。

 

 

アンダーバリューがばれるとどうなるのか?

 

それでは、アンダーバリューがばれると
どうなるかについて説明します。

 

アンダーバリューが摘発されると
過去の取引がすべて調べられ、
関税、消費税を支払わないといけなくなります。

 

支払額が多額になる場合もあり、
事業が継続できなくなる可能性もあります。

 

また、今後の輸入ができなくなるか、
輸入のたびに厳しい検査が入り、
商品の到着に時間がかかるようになるようです。

 

これでは、ビジネスが非常に難しくなります。

 

さらに刑事罰の対象になる可能性もあり、
絶対にやってはいけない行為ということは
十分にわかってもらえると思います。

 

 

マイナンバーでばれやすくなる?

 

これはあくまでも噂の段階ですが、
マイナンバー制度の導入で
アンダーバリューがばれやすくなるのでは
と言われています。

 

というのは、海外への送金の際に金融機関で
マイナンバーの確認が必要になっています。

 

ゆうちょ銀行ホームページより

 

これで、誰がいくら送金しているのかがわかるようになり、
不正な輸入の摘発は容易になるのでは、と言われています。

 

『これくらい大丈夫だろう』
『みんながやっていることだ』
『ばれないだろう』

 

という安易な気持ちは絶対にダメです。

 

アンダーバリューだけは絶対にやってはいけない
肝に銘じておきましょう。

 

 

中国輸入で重要な関税、消費税についてまとめ

 

今回お伝えした内容は輸入を行う上で、
非常に重要な内容です。

 

ぜひ、繰り返し読んですべて把握するようにしましょう。

 

“知らないことは損” です。

 

あなたが販売している商品を見直してみるのもありです。
販売戦略にミスがある場合もあります。

 

関税のことを把握できれば今まで利益がでるかわからない商品も
はっきりと知ることもできますね。

 

“商い上手の仕入れ下手”
(客扱いが上手くても、仕入れが下手で利益があがっていないこと)
という言葉があります。

 

そうならないよう、しっかりと把握しておきましょう!