中国輸入Amazon販売の専門家 加藤さとしです。
中国輸入ビジネスを始める際は、
どこで商品を販売すればいいの?
と迷っている人もいると思います。
国内の主要なECサイトは
- Amazon
- 楽天市場
- Yahoo!ショッピング
この3つです。
ほかにもヤフオクや、メルカリ・ラクマ
といったフリマアプリで売る選択肢もあります。
今回はその中でも利用者が特に多い
「楽天市場」で中国輸入品を販売する
メリット・デメリットや実際稼げるのか?、
稼ぐためのコツについてご紹介します。
中国輸入品を楽天市場で販売するメリット
まず中国輸入・楽天市場販売をする
主要なメリットは次の5つです。
- 国内トップクラスの集客力
- ライバルが他のECサイトと比べて少ない
- ストアページ・商品ページを自由にカスタマイズできる
- リピーターが付きやすい
- 楽天ECコンサルタントが付き、サポートを受けられる
メリット①国内トップクラスの集客力
楽天市場は、国内トップクラスの集客力を誇ります。
ニールセンデジタルが2022年2月に
発表したデータによると、
2021年12月時点で視聴者数が最も多い
オンラインモールサービスは「楽天市場」でした。
楽天市場の月間視聴者数は5,104万人です。
2位のAmazon(4,729万人)よりも400万人程多く、
3位のYahoo!ショッピング(2,288万人)と
比べると2倍以上です。
出典:ニールセン デジタル
楽天市場の月間利用者数が5,104万人!と言われても、
パッと来ない人もいるかもしれません。
一例として、国内最強のテーマパーク
「ディズニーランド」は、2018年度ピーク時の
年間来園者数が3,256万人でした。
もちろん誰でも無料でアクセスできる楽天市場と、
お金を払って入場するディズニーを
一概に比べることはできません。
しかし、それでも楽天市場の集客力が
いかに凄いかは、お分かりいただけると思います。
商品を売る上で、最も難しいのは集客です。
しかし、楽天市場という超強力な集客力を持つ
プラットフォームに乗っかれば、
個人ネットショップのように1から集客する
必要がないので、その点は非常に楽です。
ちなみに、楽天ランキング上位に食い込むと
どれくらいの売上が立つと思いますか?
ジャンルによっても違いますが、
ランキング上位の商品は1商品だけで
月商1,000万円を超える場合もあります。
利益率が高い中国輸入OEM製品などを扱えば、
それだけで一般サラリーマンの年収を
軽く越えられるでしょう。
メリット②ライバルが他のECサイトと比べて少ない
中国輸入ビジネスをしている人は、
Amazon、メルカリ、ヤフオクといった
プラットフォームを利用する場合が多いです。
というのも、これらのプラットフォームは
審査基準が緩く、出店費用もあまり
かからないからです。
一方、楽天市場は参入ハードルが高いので、
Amazonなどと比べてライバルの数は激減します。
楽天市場はAmazonよりも利用者数が多く、
それでいてライバルの数は少ないので、
うまくいけば売上をかなり伸ばすことが可能です。
メリット③ストアページ・商品ページを自由にカスタマイズできる
楽天市場は、他のECサイトと比べて
ストアページや商品ページを自由に
カスタマイズできることもメリットの一つです。
実際ストアページを見てみると、
ショップごとにかなり特色が
出ていることがわかります。
ストアページをカスタマイズできる
メリットの一つに、回遊率アップが
挙げられます。
楽天市場を利用していたら目当ての商品だけでなく、
同一ショップの他の商品もついつい見てしまっていた・・・
そんな経験がある人も多いでしょう。
これはショップページの随所に、
ユーザーが気になる情報や
商品が散りばめられているからです。
ショップ内の回遊率が上がれば、
成約率も上がる可能性があります。
また、楽天市場といえば
なが〜い商品ページも特徴です。
商品ページは、売上を大きく
左右する要素の一つです。
この商品ページにもユーザーが
ついつい欲しくなってしまうような
仕掛けが随所に施されており、
成約率アップにつながっています。
さらに、楽天市場のストアページ、
商品ページはストアごとに
完全に独立しています。
そのため、Amazonでありがちな
他セラーによる商品ページの改ざんや、
自分が出品している商品ページに
他セラーに相乗り販売される
といったことも起きません。
メリット④リピーターが付きやすい
楽天市場は前述したように、ストアページや
商品ページを自由にカスタマイズできるので、
そのショップの世界観などが好きな人は
一度買った商品が良ければ、他の商品も
後日購入してくれる可能性があります。
さらに、
- サンキュークーポン(次回購入時に使えるクーポン)の配布
- メルマガやLINE@で情報配信
- 独自セールの開催
といった方法でリピート買いを促すことも可能です。
ビジネスの売上を安定して伸ばしていくには
リピーターの獲得が必須なので、この点も
楽天市場で販売する強みといえるでしょう。
では、中国輸入ビジネス実践者の多くが利用している
Amazon、ヤフオク、メルカリなどはどうでしょうか?
質の高い商品を販売し、ユーザーが満足すれば
リピート買いしてくれる場合もあります。
しかし、上記プラットフォームはサイトの仕様上、
どうしても商品それぞれが独立して
販売されているように見えてしまいます。
たとえば、この商品はF.ZHというストアが
販売していますが、一般的なお客さんからすれば
Amazonが販売している商品の一つにしか
見えない人も多いはずです。
そのため、商品自体が消耗品であるか
またはブランド力が高くなければ、
楽天市場と比べてリピート買いはされづらいです。
メリット⑤楽天ECコンサルタントが付き、サポートを受けられる
楽天市場に出店すると
楽天ECコンサルタントが必ずつきます。
楽天ECコンサルタントは店舗売上アップのため、
店舗運営のアドバイス、企画の提案、
ユーザーからの相談受付などを行う、
いわば「パートナー」です。
出典:楽天市場
楽天市場の収益源は、各店舗からの月額料金や
各種手数料なので、出店してもらった店舗には
できる限り継続して売上を上げていってもらう
必要があります。
そのため、楽天ECコンサルタントは、
各店舗がしっかり売上を出せるように
手厚いサポートをしてくれます。
Amazonでは一定の売上を
継続して出していない限り、
なかなか担当者は付きません。
メルカリやヤフオクでは
そもそも担当者制度がありません。
そのため、収益化のプロフェッショナルとも言える
専属コンサルタントが初めからサポートしてくれるのは、
楽天市場に出店する大きなメリットと言えます。
中国輸入・楽天市場販売のデメリット
ここからは楽天市場に出店する
デメリットについて紹介します。
- 出店できるのは個人事業主または法人のみ
- 出店審査が厳しい
- 初期登録費用・月額出店料が高い
- ショップページ、商品ページの作成に時間がかかる
デメリット①出店できるのは個人事業主または法人のみ
まず楽天市場に出店できるのは、
個人事業主か法人のみとなっています。
開業届を出していない個人は出店できません。
デメリット②出店審査が厳しい
楽天市場は、他のECサイトと比べて
特に出店審査が厳しいです。
申込時は最初に以下の書類を
提出しなければいけません。
- 出店申込書
- 審査書類
- 取扱予定商材の販売に当たって必要な営業許可・資格等の書類
- 商材の写真
- 登記簿謄本(場合による)
- 住民票・印鑑証明書(個人事業主のみ)
- 実店舗の写真(個人事業主のみ、ただし実店舗はなくても大丈夫)
上記書類を元に審査が進められます。
特に注目すべきは「商材の写真」です。
楽天市場はすでに商材を
持っている人しか出店できません。
また、商材を持っているだけではダメです。
実際にある程度の店舗運営経験や販売実績がなければ、
審査で落とされる可能性が高くなっています。
楽天は「楽天市場 品質向上委員会」を設置するほど
商品の品質には注意を払っており、そのための
第一段階として厳しい出店審査基準を設けているのです。
デメリット③初期登録費用・月額出店料が高い
楽天市場は、他のECサイトと比べて
出店時の初期登録費用や
月額出店料が高く設定されています。
初期登録費用は60,000円です。
月額出店料はプランによって
以下のように異なります。
がんばれ!プラン | スタンダードプラン | メガショッププラン | |
月額出店料(税別) | 19,500円 (年間一括払いのみ) | 50,000円 (半年ごとの2回分割払い) | 100,000円 (半年ごとの2回分割払い) |
システム利用料(税別) | 月間売上高の3.5〜7.0% | 月間売上高の2.0〜4.5% | 月間売上高の2.0〜4.5% |
登録可能商品数 | 5,000商品 | 20,000商品 | 無制限 |
画像容量 | 500MBまで | 5GBまで | 無制限 |
出典:楽天市場
たとえば、最安の「がんばれ!プラン」を
利用する場合の月額出店料は19,500円です。
なお、がんばれ!プランの月額出店料は
年間一括払いのみとなっています。
そのため、初回出店時には最低でも
初期登録費用6万円+月額出店料12カ月分の234,000円
計294,000円がかかります。
Amazonの場合、
小口出品なら月額料金は無料ですし
大口出品でも月額4,900円です。
それを考えると、費用面においても
楽天市場への出店ハードルは高いといえます。
デメリット④ショップページ、商品ページの作成に時間がかかる
楽天市場のショップページや商品ページを自由に
カスタマイズできるのはメリットである反面、
作り込もうとすると、どうしても時間がかかってしまいます。
Amazonはテンプレートの数もそれほど多くないですし、
ある程度決められた場所に文章や写真を入れるだけです。
差別化しづらいのがデメリットですが、
商品ページを作るのにそこまで時間はかかりません。
一方、楽天市場はテンプレート数が非常に豊富で、
自由にカスタマイズが可能です。
他店舗もABテストを実施して売れるページにするなど
かなり作り込んでいるので、もし楽天市場で販売するなら、
それなりに時間をかけて店舗づくりをしていく必要があります。
中国輸入・楽天市場販売は実際稼げるのか?
結論から言えば、楽天市場に出店すれば
稼げる可能性はあります。
実際、中国輸入OEM製品などを売って
稼いでいる店舗も多数存在します。
先ほどお伝えした通り、楽天市場は
月間5,000万人以上が利用する、
国内トップクラスの集客力を持つECサイトです。
ランキング上位になれば1商品だけで
月商1,000万円オーバーも可能です。
ただし、出店して商品をテキトーに
並べているだけで売れるほど
簡単なものでもありません。
中国輸入・楽天市場販売で利益を上げるコツ
中国輸入・楽天市場販売で利益を上げるには、
最低でも以下のポイントは抑えないといけません。
徹底したリサーチで売れる商品を売る
利益計算を正確にする
楽天SEO対策の実施
楽天広告の出稿
徹底したリサーチで売れる商品を売る
Amazonであろうが楽天市場であろうが、
そのプラットフォームで売れる商品を
売ることが大切です。
そのためには、事前に徹底的な
リサーチをしなければいけません。
たとえば、楽天ランキングで売れている商品や
その関連商品をカテゴリ別にチェックします。
ただし、同じ商品を売っても
圧倒的に先行者が優位なので、
ライバル商品で改善ポイントがないか?等
をレビューを見ながら調べていきます。
後発組でも勝負ができそうなカテゴリ、
商品を見つけたら、アリババやタオバオなどで
仕入れが可能かを見ます。
利益計算を正確にする
楽天市場販売で失敗する原因の一つとして、
利益計算が正確にできていない点が
挙げられます。
先ほど出店する際の初期費用や月額料金、
システム手数料は簡単にお伝えしましたが、
販売時には他にも様々な手数料が発生します。
楽天市場で販売する際にかかる主な手数料
- システム利用料:月間売上高の2.0〜7.0%
- 楽天ポイントの負担代:楽天会員が購入した代金の通常1.0%
- モールにおける取引の安全性・利便性向上のためのシステム利用料:月間売上高の0.1%(税別)
- 楽天スーパーアフィリエイト:アフィリエイトを経由した売上の2.6%~(税別)
- R-Messe(ユーザーと出店者がやり取りするためのサービス):月額3,000円~(税別)
- 楽天ペイ(楽天市場決済)利用料:月間決済高の2.5%~3.5%
他にも中国から輸入する場合は、
国際送料、輸入業者への代行手数料、
関税、消費税など様々な費用が発生します。
もし薄利の商品を扱っている場合、
上記手数料を考慮していないと
最悪売れば売るほど赤字になってしまう
恐れがあります。
一番安いプランでも月額料金が
約2万円(年間24万円)かかるので、
ある程度の計画性を持って望まなければ、
撤退を余儀なくされてしまうでしょう。
商品リサーチ時点で費用を洗い出し、
利益がしっかりできるか?
計算することが重要です。
楽天SEO対策の実施
楽天市場を利用する多くのユーザーは、
検索窓にキーワードを入れる
→上位表示されている商品から順番に見ていく
という流れで目当ての商品を探します。
そのため、検索結果で上位表示されている
商品ほど閲覧回数が多く、購入される確率も
上がる傾向にあります。
つまり、楽天市場で売上を上げるには、
いかに狙ったキーワードで上位表示できるか?
これが鍵になります。
このように楽天市場において狙ったキーワードで
上位表示されるようにすることを「楽天SEO対策」といい、
売上がある店舗は必ずと言っていいほど実施しています。
有名ブランドの商品であればユーザーが
「商品名」で検索するため話は別ですが、
無名の中国輸入OEM製品を売るなら
必須の施策です。
楽天SEO対策で基本的にすることは、
- ユーザーが検索して購入に至りそうなキーワードを商品ごとに設定する
- そのキーワードの関連キーワードやサジェストキーワードも調べる
- 商品タイトルや説明文にキーワードを入れる
- 成約率が高い商品ページを作る
- ユーザーがクリックしてしまうようなサムネイル画像を設定する
- 良いレビューを増やす
などですが、細かく見ると
まだまだたくさんあります。
ただし楽天自体が、
どのようなことを実施すれば上位表示されるか?
を明かしていないため、常にPDCAを回しながら
対策していく必要があります。
楽天広告の出稿
楽天市場において特定のキーワードで
上位表示するには「楽天SEO対策」が必須
とお伝えしましたが、楽天広告を利用すれば
手っ取り早く検索上位に表示することが可能です。
たとえば、楽天市場の検索結果画面には
【PR】と付いた商品があります。
こういった商品は、広告費を払うことにより、
特定のキーワードで上位表示することが
できています。
一般ユーザーからすれば他の商品と
あまり見分けがつかないため、
広告出稿することで売上を伸ばせたり、
良いレビューを増やせたりする可能性があります。
※広告出稿して上位表示させても、
サムネイル画像や商品タイトルが悪かったり、
商品ページが魅力的なものでない場合は売れず、
広告費だけが増えていくので注意が必要
売上アップや良いレビューが増加すると
自然と検索上位に表示されるようになるため、
広告費をかけなくてよくなる分、利益率はアップします。
楽天市場では、よほどライバルが少ないキーワード
でなければ販売初期から楽天SEO対策のみで
上位にもっていくのは難しいため、ある程度費用をかけて
広告を回す必要があります。
中国輸入販売の初心者はAmazonからスタートする
ここまで見てきた通り、
楽天市場は利用者数が非常に多いため、
- 売れる・利益が出る商品を用意する
- 商品ページを作り込む
- 楽天SEO対策や広告出稿などを行い集客する
といった流れで事業を進めていけば
利益は出せる可能性があります。
しかし、その一方で他のECサイトと比べて
出店審査が厳しいというデメリットがあります。
費用面でも高額な初期費用、
月額料金が発生するので、
参入リスクは高いと言えるでしょう。
そこで、中国輸入販売初心者の方に
おススメしたいのがAmazon販売です。
Amazonは、楽天市場ほど審査が厳しくなく、
必要な書類をしっかり用意すれば
個人の方でも割と簡単に出店できます。
Amazonへの出店にあたり、毎月かかる費用は
小口プランなら0円(1商品売れるごとに100円)、
大口出品の場合は月額4,900円です。
商品ページ作りなども楽天市場ほど
難しいものではありません。
さらに、Amazonには「FBA」という
Amazonの倉庫に商品を預けることで
商品発送〜お客様対応までAmazonスタッフが
代行してくれるサービスがあります。
このサービスを使えば、時間がかかる
商品の梱包や発送等を自分でやる必要がなくなるので、
中国輸入ビジネスを副業でスタートしたい方も
すきま時間で取り組むことができます。
ただし、Amazonは出店者数が多いので、
売るためには徹底的なリサーチや差別化などの
工夫が必要になります。
まとめ
今回は中国輸入・楽天市場販売の
メリット、デメリットや利益を上げる
コツについて解説しました。
メリット
- 国内トップクラスの集客力
- ライバルが他のECサイトと比べて少ない
- ストアページ・商品ページを自由にカスタマイズできる
- リピーターが付きやすい
- 楽天ECコンサルタントが付き、サポートを受けられる
デメリット
- 出店できるのは個人事業主または法人のみ
- 出店審査が厳しい
- 初期登録費用・月額出店料が高い
- ショップページ、商品ページの作成に時間がかかる
楽天市場はうまくいけば稼げますが、その反面、
出店審査が厳しく初期費用も多くかかるので、
どちらかといえばすでに物販ビジネスである程度
利益を出している方向けのプラットフォームといえます。
そのため、最初は出店難易度が低い
Amazonに出店して利益を出すことを優先し、
販売先を広げる際に楽天市場も検討するといいでしょう。