ネット物販歴25年超え
Amazon個人物販の専門家 加藤さとしです。
転売などの手法では基本しないことですが、
中国輸入OEM販売では
「サンプル(見本)品」の発注が必須です。
なぜ、わざわざサンプル品をチェック
しなければいけないのでしょうか?
「良い商品を見つけたらすぐに仕入れたい!」
という人もいるでしょう。
サンプル発注をすれば、本発注をする場合とは別に
費用がかかりますし、手続きに関する時間もかかります。
ですが、この工程を飛ばしてしまうことで
それ以上のお金と時間を失う恐れがあるのです。
場合によっては、
サンプル発注をしなかったために
本発注で仕入れた商品の品質がひどく
全く売り物にならないので全廃棄・・・
なんてことも十分起こり得ます。
今回の記事では、中国輸入OEM販売で
サンプル発注をすべき理由について解説し、
さらに具体的なやり方や注意点についても紹介します。
これから中国輸入OEM販売に挑戦したい方には
必読の内容なので、ぜひ最後まで読み進めてください。
中国輸入OEM販売でサンプルを発注するタイミングとその理由
中国輸入OEM販売における作業工程の
大まかな流れは以下のようになっています。
中国輸入OEM販売の作業工程(Amazonで販売する場合)
①Amazonで商品リサーチをしてベンチマークとなる商品を探す
②Alibaba(アリババ)で商品リサーチをする
③OEM内容を決める
④OEM依頼したい工場をリストアップ
⑤リストアップした工場にOEMしたい旨を伝える
⑥サンプル品を比較する
⑦OEM依頼をする工場の決定
⑧OEM生産の本発注をして製品完成
⑨Amazonで販売開始
上記の中でサンプルチェックをするのは
どの段階だと思いますか?
そして、なぜそのタイミングで
サンプル発注をしなければいけないのか?
理由を解説します。
① Amazonで商品リサーチをして、ベンチマークとなる商品を見つけたとき
①Amazonで商品リサーチをしてベンチマークとなる商品を探す⇦サンプルチェック
②Alibaba(アリババ)で商品リサーチをする
③OEM内容を決める
④OEM依頼したい工場をリストアップ
⑤リストアップした工場にOEMしたい旨を伝える
⑥サンプル品を比較する
⑦OEM依頼をする工場の決定
⑧OEM生産の本発注をして製品完成
⑨Amazonで販売開始
中国輸入OEM販売をするにあたっては、
事前にどんな商品が売れそうかを
リサーチする必要があります。
このときベンチマークとなる商品(ライバル商品)を
見つけたら、必ずその商品を購入してください。
実際の品質確認&改良点を探すため
ライバル商品をサンプルとして購入する理由、
それは商品ページを見ただけでは品質や
使い勝手などがわからないからです。
実際にライバル商品を購入して
自分の目で確かめることで、
- 手触りは良いか?
- 中国製品特有のキツイ匂いはしないか?
- 壊れやすくないか?
- 付属の説明書は日本語か?誤字はないか?
といった様々なことがわかります。
さらに一定期間使ってみることで、
改善点等を見つけられる場合もあります。
そうした改善点をもとにOEM依頼をかければ
あなたの商品はライバル商品よりも高品質で
使い勝手の良いものになるはずです。
② OEMしたい中国工場が見つかったとき
①Amazonで商品リサーチをしてベンチマークとなる商品を探す
②Alibaba(アリババ)で商品リサーチをする
③OEM内容を決める
④OEM依頼したい工場をリストアップ
⑤リストアップした工場にOEMしたい旨を伝える⇦サンプルチェック
⑥サンプル品を比較する
⑦OEM依頼をする工場の決定
⑧OEM生産の本発注をして製品完成
⑨Amazonで販売開始
アリババで商品を見つけたら、
その製品を製造している工場にコンタクトを取り
(もちろん、代行会社経由です)
「OEMしたい」と伝えて、サンプル品を発注します。
OEM対応しているか、最小ロットや原価を確認するため
工場によってOEMできるところ、
できないところがあります。
その製品を製造している工場に
「OEMしたいのでサンプル品が欲しい」と伝えれば、
OEMに対応しているかがわかります。
また、OEM製造時の最小ロットや原価もわかります。
アリババの商品ページには最低購入ロット数や
原価が記載されていますが、OEM発注をすると
ロット数は上がりますし、原価も高くなります。
もしOEMをすることで、思った以上に
仕入れ費用がかかり利益率が低くなるのであれば
この段階で止める選択肢もあります。
実際の品質確認&改良点を探すため
中国製品の品質は以前より上がっていますが、
いまだにアリババの商品写真と実物のレベルが
乖離していることは珍しくありません。
写真ではしっかりしていそうなものでも
実際の品質は非常に低い場合があるので、
サンプル発注をして自分の目で確かめることが重要です。
改良点が見つかったら、同じように
修正依頼をかける必要があります。
本発注をかけた後は変更や取り消しできないので、
気になる点があれば必ず質問するようにしてください。
中国輸入品のサンプル発注時に注意すべき点
サンプル品の主な発注方法3パターン
中国輸入品のサンプル発注をする方法は、
主に次の3つです。
- 工場に直接依頼する
- 代行業者を通して依頼する
- 中国人パートナーを通して依頼する
工場に直接依頼する
中国の工場に直接連絡して
依頼する方法です。
アリババに掲載されている中国の工場に連絡するには、
アリワンワンというチャットツールを使用します。
アリワンワンをPCにダウンロードした状態で、
商品ページ内の水玉マークをクリックすると
チャットが立ち上がり連絡できるようになります。
この方法で連絡をするのが最も手っ取り早いのですが、
正直言っておすすめしません。
なぜなら交渉は基本的に中国語のため、
たとえ翻訳ソフトを使っても
意思の疎通がうまく取れない可能性があるからです。
こちらの要望を正確に伝えられないと、
たとえばOEM依頼をしたけど
完成品が思っていたものと全く違った・・・
などのトラブルに遭う恐れもあります。
工場へ直接依頼すれば費用は安く抑えられますが、
コミュニケーションの面で不確実性が残るので
おすすめしません。
代行業者を通して依頼する
代行業者の中には、OEM代行サービスを
提供している会社もあります。
このサービスを使えば、代行業者が
発注者(あなた)と工場の間に入ってくれます。
中国輸入の代行業者スタッフは
中国語はもちろん、日本語もわたしたち
日本人並みに使える人が多いです。
彼らにこちらの要望を日本語で伝えれば
工場側に中国語で正確に伝えてくれるので、
意思の疎通がうまくとれないという
問題を解決することができます。
さらに、これまでのOEM受託実績から
わからないことがあれば
アドバイス等もくれます。
最低発注数量や原価などを決める際、
できるだけこちらが有利になるように
交渉を進めてくれる場合もあります。
もちろんOEM代行サービスを利用する場合は
別途料金がかかりますが、それ以上に
このサービスを利用するメリットは大きいです。
そのため、これから中国輸入OEM販売を始める人は、
まずは代行業者のOEMサービスの利用をおすすめします。
中国人パートナーを通して依頼する
現地の中国人パートナーから
工場へ依頼してもらう方法です。
中国人パートナーは、以下のような
中国輸入パートナー募集サイトから
見つけることができます。
- ALA!中国(http://china.alaworld.com/)
- トレードチャイナ(http://trade-china.jp/)
- みんなの上海(http://www.37sha.com/)
ほかにもクラウドソーシングサービスの
「ランサーズ」「クラウドワークス」「ココナラ」
などでも見つけられる場合があります。
ただ、この方法は一定のリスクが
あることを覚えておいてください。
中国人に限ったことではないのですが、
中には対応がテキトーだったり
不誠実な人もいます。
最悪、いきなり音信不通になったり、
仕入れ費用を持ち逃げされてしまったりする
状況も考えられます。
なので、よほど信頼できるパートナーがいない限りは、
この方法もおすすめしません。
1から中国人パートナーを探すくらいなら、
信頼と実績がある中国輸入の代行業者を
利用する方がいいでしょう。
サンプル発注は複数の工場に依頼、比較する
中国では、同じ商品を複数の工場が
作っていることも珍しくありません。
そして、それぞれの工場によって
品質や原価が異なる場合があります。
- 比較的安く、高品質な製品を作ってくれる工場はどこか?
- 問い合わせ時のレスポンスは早いか?
- 納期は短いか?
こういった点を見極めるためにも
アリババで商品を見つけたら
複数の工場をリストアップし、
サンプル品の発注をかけるようにしてください。
リストアップ時は、店舗運営歴や評価をもとに
最低3つくらいの工場を探しましょう。
選んだ工場が心配であれば、
代行業者に「この工場は問題ないか?」と
聞いてみてもいいでしょう。
この段階で複数の良い工場をピックアップできれば、
納期遅延が起こりそうな時や、万が一工場が潰れて
依頼できなくなった時などにも別の工場へ
依頼することができます。
サンプル品の発注数量について
サンプル品は最低2〜3個は
発注するようにしてください。
同じ工場が生産している商品でも、
品質にばらつきが出ることがあります。
品質にばらつきがあると、
クレーム発生の原因になります。
これを防ぐためにも、サンプル品は
1個だけではなく最低2〜3個発注すべきです。
サンプル品チェックで注目すべきポイント
サンプル品をチェックするタイミングは、
- Amazonで商品リサーチして、ベンチマークとなる商品を発見したとき
- OEMしたい中国工場が見つかったとき
主に上記の2点でした。
各タイミングで確認すべきポイントを紹介します。
Amazonで商品リサーチして、ベンチマークとなる商品を見つけたとき
サンプル品の見た目、質
ライバル商品の品質はどれくらいなのか?
手触り、匂い、頑丈さなどを
五感を使って確認してください。
また商品本体だけでなく、
説明書は日本語で記載されているか、
誤字はないかなど付属品もチェックします。
実際に使ってみて感じた改善点
実際に使ってみて使いにくい点や
こうした方がもっと使いやすくなるなど、
改良点がないかを探します。
OEMしたい中国工場が見つかったとき
商品写真や説明文と実際の商品に差異はないか
商品の外見だけでなく、
品質的に問題がないかを確認します。
縫製が雑ではないか、独特の匂いなどはしないかを
チェックしましょう。
最低ロット数
OEM化する場合は最低どれくらいの数量を
仕入れなければいけないかを確認します。
原価
OEM化した場合の原価はいくらか、
仕入量によってどれくらい安くなるかを聞き、
最終的な利益率についても計算しておきます。
他に改良すべき点はないか?
実際に商品を使ってみて、
不満点や使いづらい部分はないかを確認します。
工場のレスポンス速度、対応
商品の質だけでなく、
工場のレスポンス速度は早いか?
対応がしっかりしているか?を確認します。
いくら高品質な商品であっても、対応が遅いと、
今後も納期遅れなどが発生する可能性があります。
また、OEM生産完了後、
製品が出来上がった後にも以下の点を
代行会社にチェックしてもらうように依頼しましょう。
自分が希望した通りにOEM化されているか?
こちらが希望した通りの
商品に仕上がっているかを
確認してください。
商品の見た目、品質に問題がないか?
OEM化したことで見た目、品質、
使い勝手が損なわれていないかを
チェックします。
本生産の時も工場は同じか?
まれに、サンプル品を作る工場と
本生産で大量に作る時の工場が
違う場合があります
工場が変わると品質も変わってしまうので、
サンプル品を作る工場と本生産をするときの工場が
同じかどうかを併せて聞いておいてください。
不良品、返品に関する質問事項
仕入れ先によっては、不良品を返品できる場合と
返品できない場合があります。
返品できない不良品はすべて
赤字になってしまうので、
必ず「不良品は返品可能か?」を
確認しておいてください。
また、”不良品”に関する認識が
発注者と工場側で異なる
場合があります。
たとえば、塗装部分が薄れていたり
印字が滲んでいたりする場合でも
返品・交換が可能なのか?等を
確認しておくことも重要です。
まとめ
今回の記事を通して、
中国輸入OEM販売でサンプル品をチェックする重要性
がお分かりいただけたかと思います。
中国輸入販売のリスクの一つとして
「不良品率の高さ」が挙げられますが、
サンプル品のチェックはそのリスクを抑える一つの方法です。
最初は手続きに要する時間とほんの少しの
費用がかかりますが、長期的に見れば
利益につながるとても大切な作業です。
今回の記事で紹介した
サンプル発注をする際の注意点等も参考にしながら、
ぜひ作業を進めていってください。