中国輸入Amazon販売の専門家 加藤さとしです。
Amazon販売をするにあたり、
絶対避けなければいけないのが
商品の在庫切れです。
Amazonでは、在庫切れ状態が続くと
短期的にも長期的にも売上は
どんどん下がってしまいます。
そして、この在庫切れ問題は
販売が好調になってきたタイミング
で起こりやすいので非常に厄介。。。
販売が好調になると、当初想定していた
売上数を大きく超え、仕入れが間に合わなくなる
といったケースが出てくるからです。
継続して売上を上げていくためにも、
Amazonセラーは「在庫切れ対策」を
徹底しなければいけません。
今回の記事では、在庫切れを事前に防ぐ対策と、
万が一在庫切れになってしまったときに
売上を落とさない対処方法を紹介します。
大切な売上を守るためにも
ぜひしっかり確認しておいてください!
Amazon在庫切れにより発生する4つのリスク
最初にお伝えしたように、
Amazonで在庫切れを起こすと
売上はどんどん下がっていきます。
さらに、次のようなリスクも発生します。
- Amazon検索結果から除外される
- Amazonスポンサー広告が非表示になる
- カートボックスが奪われる
- Amazon検索順位が下がり、長期的な売上にも影響を及ぼす
①Amazon検索結果から除外される
Amazonで在庫切れを起こした商品は、
検索結果から除外されてしまいます。
商品ページのURLを
直接打ち込めば表示されますが
そんな人はほとんどいません。
実際、Amazonでは8割以上のユーザーが
キーワード検索で商品を探すといわれています。
そして、検索結果を見たお客さんは
ライバル商品に流れていき、本来あなたが
得るはずだった売上はなくなります・・・。
人気ブランドや商品によっては、あえて
在庫切れにして希少性を出し、商品価値を高める
という手法を取ることもあります。
しかし、よほどの人気商品でない限り、
Amazonでは在庫切れ=売上減少
と考えたほうがいいでしょう。
②Amazonスポンサー広告が非表示になる
Amazonで在庫切れを起こした商品は、
Amazonスポンサー広告が自動で
非表示になります。
在庫切れになっている商品は注文できないため、
広告が非表示になることで無駄な広告費を払わずに済む
というメリットもありますが・・・
場合によっては、商品が入荷して
広告出稿を再開した後も停止前のパフォーマンスに
なかなか戻らない可能性もあるので注意しなければいけません。
③カートボックスが奪われる
相乗り販売をしている場合、
在庫切れを起こすことで
カートボックスが奪われてしまいます。
相乗り販売ではカートボックスの獲得が
生命線ともいえるため、在庫切れによって
奪われてしまうことは絶対避けるべきです。
④Amazon検索順位が下がり、長期的な売上にも影響を及ぼす
在庫切れになると、売上が下がると同時に、
Amazonの検索順位も下がります。
Amazonの検索順位は、検索エンジン「A10」
が持つアルゴリズムの基準によって変動します。
Amazonはアルゴリズムの詳細を
公表はしていませんが、
次の5つが要因になっているのは確かです。
- 直近一定期間の注文件数
- ユニットセッション率(購入率)
- ページへのセッション数
- ページ内キーワード配置状況
- 購入者によるレビュー評価状況
このうち在庫切れによって
影響を受けるのが以下の3つです。
- 直近一定期間の注文件数
- ユニットセッション率(購入率)
- ページへのセッション数
在庫切れになれば注文件数は当然0になりますし、
商品が購入されないので
もちろん購入率も一気に下がります。
つまり注文件数や購入率が下がると
検索順位が落ちていき、それにより
セッション(アクセス)数も減っていきます。
つまり、一度在庫切れを起こすと、
在庫切れになる
→直近の注文件数が減少、ユニットセッション率も低下
→検索順位が下がる
→検索順位が下がるのでセッション数も低下
→さらに検索順位が下がる
といった悪循環にハマり、順位・売上ともに
ズルズルと下がっていってしまうのです・・・。
いったん落ちた順位を再び上げるのは
時間がかかるので、長期的な売上も
減少してしまいます。
Amazonの在庫切れを防ぐ3つの対策と2つの緊急対処方法
Amazonの在庫切れを防ぐには、
以下の3つが重要です。
- 正確な売上予測
- 適切な在庫管理
- 正しい納期を把握
そして、もし在庫切れを起こしそうになったら
一時的であるものの、次の方法で対処しましょう。
広告出稿を一時停止する
在庫切れになる前に販売価格を上げる
それぞれ詳しく解説します。
対策①正確な売上予測を行い、仕入れを行う
まずは、検索上位になったら1日でどれくらいの
個数が売れるのかを把握しておくことが重要です。
間違った売上予測をしていると、
想定を超える数の商品が売れたときに
次の仕入れが間に合わず、
在庫切れを起こしてしまいます。
Amazonにおける売上を予測するには、
「在庫追跡」というリサーチが必須です。
在庫追跡とは、ライバル商品の在庫数を
一定期間継続リサーチすることです。
在庫数の変動が分かれば、その商品が
いくつ売れているのかがわかります。
在庫追跡は有料ツールを使う以外に、
手動なら無料でも調べられます。
手動で正確な販売数を調べる方法
手動で販売数を調べる方法
について紹介します。
まずは、販売数を調べたい
Amazonのライバル商品を
カートに入れます。
次の画面で「カートの編集」を
選択します。
購入数の入力画面に
最大購入数の999を入力して
更新を選択します。
すると、以下のように現在の在庫数がわかります。
これを一定期間継続して行います。
たとえばリサーチの結果、
日付 | 在庫数(個) |
11/1 | 900 |
2 | 885 |
3 | 860 |
4 | 855 |
5 | 845 |
6 | 830 |
7 | 820 |
上記のような在庫数の変動をしていたら、
1週間で80個売れているので、1日あたり
平均12個売れる計算です。
仮に2ヶ月分の在庫を持つなら
12個×60日=720個の在庫が必要
ということです。
このように継続して毎日在庫数を調べることで、
どれくらい売れるか、どれくらいの在庫が必要なのか
という予測をすることができます。
ただし、商品によっては「1人◯点まで」
といったように購入規制がされており、
在庫数が分からないことがあります。
この場合は近いカテゴリーの類似商品を調べ、
販売数を予測しましょう。
Amazonの大型セール時や季節商品は特に注意!
販売数は時期によって大きく
異なる場合があります。
たとえば、Amazonプライムデーや
サイバーマンデーといった大型セール実施時は
いつもより多く売れる可能性があります。
この時は普段より在庫を多く持っておかなければ、
在庫切れになるリスクが高まります。
季節商品は販売時期によっても
売れ行きが変わってきます。
在庫切れを起こさないためには
普段の販売数を把握したうえで、
キャンペーンや販売時期で変動が起きないかを
確認することも重要です。
対策②適切な在庫管理を行う
販売予測をしていても、適切な在庫管理が
できていなければ在庫切れを起こしてしまいます。
在庫管理をする上で役立つのが
「Amazon出品コーチ」です。
Amazon出品コーチは、
セラーセントラル
→レポート
→Amazon出品コーチ
の流れで確認できます。
Amazon出品コーチ内にある
「出品コーチレポート」では、
それぞれの商品ごとに
- 過去30日間の販売数
- 過去14日間の販売数
- 現在の在庫数
といった情報を把握できるだけでなく、
過去の売上データから導き出した
「現在の商品が在庫切れになる日数」
という予想データも確認できます。
この予想データと納品日数を
照らし合わせることで、
在庫補充をすべきか?
を大まかに知ることができます。
ただし、このデータは
”過去の売上を参考にしたもの”なので、
これだけを当てにするのは危険です。
データはあくまで参考程度に留め、
直近の売れ行きや在庫数を確認しながら
調整しましょう。
在庫補充通知も設定しておく
また、万が一の時に備えて、
「在庫補充通知」を設定
しておくのもいいでしょう。
在庫補充通知を設定すれば、
販売可能数が補充通知数に達すると
メールが来るので安心です。
在庫補充通知の設定は、
Amazonセラーセントラルから
以下の流れで行います。
- 在庫
- FBA在庫
- 対象のSKUをチェック
- 補充通知を設定する
対策③正しい納期を把握
納期を正しく把握していなければ、
いつまでに仕入れを行えばいいのか
わかりません。
特に、海外輸入Amazon転売をしている人は要注意。
海外には日本よりも長い連休があり、
その期間中は仕入れが完全にストップ
してしまう可能性があるからです。
たとえば、中国の場合、
- 旧正月の春節(毎年変わるが、1月20日頃〜2月20日までの間の7日間)
- 建国記念日の国慶節(10月1日〜7日)
この2つが長期連休です。
いずれも国が定める連休は7日間ですが、
その前後の期間も長期で休暇をとるため、
1ヶ月近く仕入れができなくなります。
海外輸入Amazon転売をしている人は
仕入先の連休日を事前に把握した上で、
- いつまでに発注をしたら連休前までに発送できるか
- 連休後の発注はいつから可能なのか
といった点も確認しておくことが重要です。
緊急対処法①広告出稿を一時停止する
在庫切れしそうな商品は
広告出稿を一時的に停止する
という手があります。
もちろん、広告経由による売上分は減少します。
しかし、在庫切れを起こして検索順位が低下し
長期的に売上低迷するくらいなら、
一時的な売上減少は受け入れた方がいい場合もあります。
緊急対処法②:在庫切れになる前に販売価格を上げる
または「販売価格を上げる」
という方法もあります。
価格が上がれば、その分売れる数も減るので、
在庫切れになるリスクを減らせます。
購入率は下がりますが、常に在庫0の状態が
続くよりは良いでしょう。
価格を上げた後も売れ続けるなら、
次回仕入れ以降も引き続きその価格で
販売してみてもいいかもしれません。
在庫切れになっても、売上、Amazon検索順位、ランキングを落とさない唯一の復活方法
商品入荷予定日を設定する(「予約販売」に切り替える)
万が一在庫切れになってしまった場合、
商品入荷予定日を設定する、つまり
「予約販売」に切り替えるのが有効です。
予約販売ならお客さんは
商品を買うことができます。
購入率はもちろん下がりますが、
売上は在庫0の時よりも安定しますし、
検索順位も下がりづらいです。
商品入荷予定日の設定方法
販売日を変更するには、
Amazonセラーセントラル上部の
「在庫」タブ内にある「在庫管理」
をクリックします。
次に、対象商品の右側にある
「詳細の編集」をクリックします。
最後に、出品情報タブ内にある
「商品の入荷予定日」に
日付を入力すれば完了です。
なお、商品入荷予定日は
余裕を持った日付に
設定しておきましょう。
万が一出荷遅延を起こすと
購入者に迷惑がかかるばかりか
商品ページの順位が下がったり、
最悪、アカウント停止になるリスクもあります。
必ず出荷に間に合う日付けを
入力しておいてください。
加藤さとし
大量予約販売分の出荷は、FBAのマルチチャネルサービスを使う
予約注文商品は、ほとんどのセラーは
FBAでの発送ができず、自己発送となります。
少量なら問題ありませんが、大量に予約が入った場合は
FBAのマルチチャネルサービスも利用しましょう。
FBA在庫に納品され次第、予約注文分を
マルチチャネルサービスを使って
発送することが可能です。
ただし、この方法は販売開始日までに
十分な時間がないと出荷遅延を起こすリスクもある
ので注意してください。
加藤さとし
まとめ
今回はAmazonの在庫切れを防ぐ対策と、
在庫切れになった場合でも売上・検索順位を
落とさない方法について紹介しました。
Amazonで在庫切れを起こすと、
売上が下がるだけでなく検索順位にも
悪影響を及ぼしてしまいます。
在庫切れを防ぐためには、
- 正確な売上販売予測をする
- 適切な在庫管理を行う
- 正しい納期を把握
この3点を徹底しましょう。
万が一在庫切れになってしまった場合は、
- 予約販売に切り替える
この点を実施しましょう。
在庫切れは事前の対策で
防げることが多いですし、
在庫切れになってしまった場合は
予約販売に切り替えることで
販売機会のロスを最小限に抑えられるので、
ぜひ実践してみてください!