ネット物販歴25年超え
Amazon中国輸入物販の専門家 加藤さとしです。
Amazonに出品中の商品がバカ売れしている場合、
ごくまれに同業者から「嫌がらせ」を受けることがあります。
- なぜか急に低評価の割合が多くなった
- 返品が何度も続く
- クレームがやたらと入る
- あり得ないくらいの注文が一気に入る
こんな状態になっていたら要注意です。
本当にしょうもないのですが、中にはあの手この手を使って
ライバル商品の評価を下げようとしたり、
アカウント停止に追い込もうとしたりするセラーがいます。
Amazonは日々、出品者・販売者が
適切な取引を行えるように
プラットフォームを整備しています。
もしあなたが嫌がらせを受けているにも関わらず、
それが嫌がらせだと認識できていない。
また対処法がわからなければ、
売上が下がるだけでなく、アカウント停止となり、
Amazonでの販売そのものができなくなる
恐れもあります。
当記事では、Amazonで同業者から
よくある嫌がらせの例を紹介した上で、
通報を含めた対処法についても
解説していきます。
自分の身は自分で守れるよう、
ぜひ記事を読んで防衛策を学んでください。
Amazonへ通報する方法を解説
あなたが何かしらの嫌がらせを受けている、または
ライバルセラーが明らかに不正な取引をしているときは、
すぐにAmazonへ通報しましょう。
主な通報方法は以下の3つです。
- セラーセントラルから通報する
- 商品ページから通報する
- カスタマーサービスセンターから通報する
ちなみに、以前は011-330-3000に電話をすることで
カスタマーサービスへ直接通報することもできましたが、
現在この方法は使用できません。
セラーセントラルから通報する
Amazonセラーは、セラーセントラル経由で通報できます。
まず、セラーセントラルにログインします。
画面左上の三本線をクリックして
「パフォーマンス」内にある
「アカウント健全性」をクリックしてください。
「不正または違反を報告」というリンクを
クリックします。
いくつかの項目が出てくるので該当するものをクリック、
どのような問題があるのかを入力していきます。
商品ページから通報する
Amazon一般ユーザーとして通報する方法です。
規約違反の商品ページ、商品画像等を見つけた場合は、
商品ページ内の「不正確な製品情報を報告」から通報できます。
箇条書き欄の下あたりに表示されているので、
リンクをクリックし、問題点を入力したら
「送信」をクリックします。
不正なカスタマーレビューについても、
商品ページ内から通報できます。
カスタマーサービスセンターから通報する
チャットや電話などで直接
Amazonに通報する方法です。
Amazon公式ページ右上の
「アカウント&リスト」をクリックします。
「ヘルプ」をクリックします。
ページの下の方へいくと、
「よくある質問」という項目があります。
その中にある「問題が解決しない場合は」に
カーソルを合わせると、「カスタマーサービスに連絡」
という項目が出るのでクリックします。
「今すぐチャットをはじめる」を押すと、
Amazonのカスタマーサービスセンターにつながり、
チャットで問い合わせることができます。
電話で通報する場合は、
「Amazon.co.jpからお電話いたします」を
クリックします。
問い合わせの種類、問い合わせ内容、
問い合わせ方法を選択します。
「その他のお問い合わせ方法-電話」を
クリックすると、Amazonカスタマーサービスに
電話で問い合わせることができます。
「おすすめのお問い合わせ方法-出品者に連絡」を
クリックすると、Amazonマーケットプレイスで
購入した商品に限り、出品者に直接連絡も可能です。
Amazonへ電話で通報する場合は、
電話番号を入力して「今すぐ電話がほしい」を
クリックします。
しばらくすると、入力した電話番号宛に
Amazonから電話がかかってきます。
Amazonへ通報するときの2つのポイント
Amazonへ通報する際は、
「どの部分が」「Amazonの規約に違反しているのか?」
この2点をしっかり伝えてください。
Amazonの規約をそのまま引用して
「この部分に違反している」と伝えれば、
Amazon側もスムーズに動いてくれる可能性があります。
さらに、その違反があることで、
購入者が不利益を被ることも
主張してください。
Amazonは顧客第一主義を掲げており、
購入者の不利益になるとわかれば、
調査等を迅速に進めてくれます。
ただし、1回の通報では解決しないこともあるので、
そういったときは粘り強く複数回
通報するようにしてください。
Amazonでよくある嫌がらせとその対応方法について
ここからはAmazonでよくある嫌がらせについて、
またその対応方法も解説します。
嫌がらせを受けたら、基本的には
先ほど解説した方法で
Amazonへ通報することが必須です。
ただし、根本的なやり方を変えないと
嫌がらせは続く可能性があるので、
対処方法も併せてご確認ください。
①代引きで注文し、商品を受け取らない
この嫌がらせの手口は、以下のとおりです。
架空の購入者アカウントで、代引き払い&コンビニ受け取りを指定して注文
→FBA倉庫から指定のコンビニに発送される
→コンビニに到着したが、受取人が現れず返品される
この嫌がらせにあうと、代引き注文のキャンセル料は
出品者が払わなければいけません。
1件や2件ならまだしも、大量の不正注文が入ると、
手数料だけで莫大な損失が発生してしまいます。
もちろん、キャンセルを繰り返している
購入アカウントは利用停止になりますが、
もともと捨てアカウントのため
嫌がらせをしている人はノーダメージです。
②一度に大量注文し、支払いを保留にする
この嫌がらせの手口は、以下の通りです。
架空の購入者アカウントを大量作成
→それらのアカウントで一気に大量注文をする
→コンビニ払いにして支払いを保留
→結局支払わずに、すべてキャンセル
この嫌がらせにあうと、在庫が一時的に
切れてしまいます。
在庫が切れれば、その商品を本当に欲しい
ユーザーが注文できなくなり、
売上の機会損失となります。
さらに、在庫切れを起こすと、
- 直近一定期間の注文件数
- ユニットセッション率(購入率)
- ページセッション数
といった数値にも影響を及ぼし、
検索順位の低下も招きます。
対応方法:(自己発送の場合は)代引き注文、コンビニ受け取りをオフに、最大注文数を設定する
①代引きで注文し、商品を受け取らない
②一度に大量注文し、支払いを保留にする
これらの嫌がらせを防ぐ対処方法は、
主に2つあります。
1つ目は、代引き注文・コンビニ受け取りを
オフに設定することです。
この設定をしておけば、代引き注文・コンビニ受け取りが
指定できなくなります。
ただし、適用されるのは自己発送の商品のみで、
FBA商品には適用されません。
設定方法は、セラーセントラルにログインし、
「設定」タブをクリックします。
「支払い方法の設定(コンビニ払い/代金引換)」をクリック、
「代金引換を有効にする」「コンビニ決済を有効にする」をオフにして
「送信」をクリックします。
2つ目の対策は、最大注文数を設定しておくことです。
この設定をしておくことで、
1アカウントから注文できる
最大数を制限することができます。
設定は、セラーセントラル上部タブの「在庫」をクリックし、
該当商品の「詳細の編集」をクリック、
「最大注文個数」から行えます。
ただし、この方法は1アカウントあたりの
最大注文数を制限する方法のため、
FBA商品に対して複数のアカウントで
大量の不正注文を入れる嫌がらせには
対処できません。
もし、
- 代引き払い、コンビニ受け取りの注文が連続で入った
- 複数アカウントから大量注文が入った
こういった不審な注文があった際は、
すぐにAmazonへ通報し、注文のキャンセル
処理をしてもらいましょう。
注文キャンセルは自分でも行えますが、
この場合は”出品者都合によるキャンセル”となり
アカウント健全性の評価が下がってしまいます。
なので、必ずAmazonに通報して、
キャンセル処理をしてもらってください。
③嘘のクレームを入れる
- 届いた商品が最初から壊れていた、不良品だった
- 違う商品が届いた
- 使っていたらケガをした
といった「嘘のクレーム」をする嫌がらせです。
重大なクレームが入った場合や、軽微なクレームでも
複数回あった場合、その商品は出品停止に
追い込まれてしまいます。
出品停止を解除するには、
仕入れ時の納品書や検品報告書など
さまざまな書類を提出しなければいけません。
その間は販売できないので売上が0になり、
また手続きのための手間と時間もかかってしまいます。
対応方法:クレームが来ることを想定し、事前にAmazonへ提出する必要書類を揃えておく
この嫌がらせに関しては、残念ながら
現時点で完全に対処する方法はありません。
なぜなら、クレームは誰でも入れることができ、
そのクレームが本当か嘘かをすぐに
判別することは不可能だからです。
一度クレームが入れば、
Amazonも調べざるを得ません。
頻繁に起きることではないものの
万一の時に備えて私たちができることは
Amazonへ提出する書類を揃えておくことです。
必要な書類は、その時によって異なりますが、
- 仕入れ先が発行した請求書・領収書
- 代行業者が発行した検品報告書
- 仕入れ先の連絡先情報が記載された書類
- (ブランド所有者である場合)ブランド登録証明書等
- (ブランド所有者でない場合)販売許可証等
といった基本的な書類は常に用意しておき、
クレームが来たらすぐに提出することで
売上機会の損失を最小限に抑えることができます。
④低評価レビューを意図的に入れる
低評価レビューを意図的に入れ、
ユーザーにその商品を買わないよう
仕向ける嫌がらせです。
低評価レビューが増えると・・・
検索結果から商品ページへのクリック率が下がる
→売上・販売数が下がる
→検索順位が落ちる
といった悪循環に陥ってしまいます。
現状Amazonでは商品の購入の有無にかかわらず
誰でもレビューできる状態のため、今でも
こういった嫌がらせは絶えません。
またクレーム同様、レビューも本当か嘘かが
はっきり分からないことが多いため、
完全に対処することは不可能となっています。
対応方法:Amazonに通報して該当レビューを消してもらう、商品ページの「違反を報告」から通報する
低評価レビューの嫌がらせを受けた場合は、
Amazonに通報するか商品ページ内の
「違反を報告」から通報することで
削除してもらえることもあります。
通報する際は、
- レビュー内容が事実と異なること
- 他セラーからの嫌がらせの可能性があること
- 「Amazonで購入」のマークがないレビューの場合、
そのユーザーに商品を販売していないこと
などを伝えてください。
ただし、先ほどお伝えしたように、
書かれたレビューは嘘か本当かがわかりづらいため、
通報したところで削除してもらえない可能性が高いです。
もし販売初期などでそのレビューしかなければ、
カタログを消してもう一度作り直す
という選択肢もあります。
⑤スポンサー広告を不正クリックする
スポンサープロダクトを利用していて
売上広告比率(ACoS)が異常に高くなったときは、
不正クリックを疑ってください。
Amazonでは通常、1つのIPアドレスで
複数回広告をクリックしても、広告費は
カウントされない仕組みになっています。
ですが、中にはツールを使ったり、
海外の低賃金で働いてくれる人たちに
頼んだりすることで、不正クリックを
しているケースもあります。
不正クリックが繰り返されると広告料金が上がり、
利益は出なくなってしまいます。
対応方法:Amazonに通報する
この問題に関しても、残念ながら対処方法はないので、
不正クリックの疑いがあったらすぐにAmazonへ
通報してください。
不正クリックと認められれば、
広告料金を返してもらえる
可能性があります。
普段から広告レポートを見ていれば
異常値にすぐ気付いて対処できるはずです。
⑥脅迫まがいの出品取り下げ依頼メール
Amazonで販売していると、海外のセラーや会社から
脅迫まがいの出品取り下げメールが届くことがあります。
「知的財産権を侵害しておりAmazonの規約に違反するから
すぐに出品を取り下げろ」といった内容です。
出品取り下げメールを初めて受け取った人は
とても心配になると思いますが、この手のメールは
よくある嫌がらせの一つであることを覚えておいてください。
対応方法:内容を確認して問題なければスルー、Amazonへの通報も
出品取り下げ依頼メールが届いたら、
内容を確認し、知的財産権の侵害や
Amazonの規約に違反していないかを確認してください。
心配な方はテクニカルサポートに
問い合わせましょう。
問題ないことがわかれば、
そのメールはスルーしても大丈夫です。
もし執拗に脅迫メールを送ってくる場合は、
Amazonへ通報してください。
海外セラーが出品している商品には相乗りしない
これまで紹介した嫌がらせは、
海外セラーの商品に相乗りすることで
受けることが多々あります。
もちろん真面目に日本のAmazonで
活動している海外セラーも多いですが、
やはりそういう傾向があるのは事実です。
現時点で、日本のAmazonはこの問題を
解決できていないため、嫌がらせを受けた側が
一方的に損をしてしまいます。
なので、嫌がらせを受けないための予防策として、
基本的には海外セラーの出品している
商品には相乗りしないようにしましょう。
まとめ
今回紹介した嫌がらせは
Amazonで販売している以上、
誰でも受ける恐れがあるものばかりです。
嫌がらせをされたら、泣き寝入りすることなく、
まずはAmazonへ通報しましょう。
Amazonへの主な通報方法は、以下の3つでした。
- セラーセントラルから通報する
- 商品ページから通報する
- カスタマーサービスセンターから通報する
通報するときは、
「どの部分が」「Amazonの規約に違反しているのか?」
をしっかり伝えるようにしてください。
そうすることで、Amazonもすぐに
動いてくれる可能性があります。
また、嫌がらせを受けないための予防策として、
海外セラーが出品している商品には相乗りしないことも
覚えておきましょう。