中国輸入Amazon販売の専門家 加藤さとしです。
今回は中国輸入とは関係がないのですが、
Amazonには、出品規制がかけられている
商品が数多く存在します。
出品規制対象の商品を販売するには、
Amazonから出品許可をもらう必要
があります。
もし出品規制の存在を知らずに
何十万円、何百万円と
大量仕入れしてしまった場合・・・
すべて不良在庫となり、
資金がショートしてしまう恐れもあります。
そんな失敗を起こさないためには、
①事前にAmazonで規制されている商品例や
商品毎の規制の有無の調べ方を確認しておく
②リサーチ時点で規制対象の有無を確認し、
仕入れの判断をする
この2点を行う必要があります。
今回の記事では、Amazonで出品規制が
かけられている商品一覧を紹介した上で、
出品規制になっている商品の調べ方
出品規制を解除する3つの方法
出品規制を解除できない場合の対処方法
についても解説していきます。
Amazonの出品規制とは?対象カテゴリー、商品、メーカー、ブランド
Amazonは、特定のカテゴリーに属する商品や
メーカー・ブランド品については、事前に
許可を取らないと販売できない仕組みにしています。
これがいわゆる”出品規制”です。
出品規制対象の商品をAmazonで販売する方法は、
後ほど詳しく解説しますが、
- メーカーor卸業者が発行した請求書を提出する
- メーカーからの販売許可証を提出する
- 販売実績を作る
このいずれかが必要になります。
なぜ、出品規制をかけるのか?
Amazonが出品者に対して出品規制をかける理由、
それは購入者が安心してショッピングを
楽しめるようにするためです。
もし悪意のあるセラーが有名メーカー等の
商品の偽物を販売してしまうと、その出品者だけでなく
Amazon全体の価値が下がってしまいます。
こうした事態を防ぐためにも、Amazonは
特定カテゴリーやメーカー・ブランド品については、
事前に許可をとった出品者のみしか
販売できないようにしているのです。
出品規制がかかっているカテゴリーと商品例
Amazonは出品規制をかけている
カテゴリーと商品を公開しています。
- 食品・飲料・お酒
- ジュエリー
- CD・レコード
- ビデオ・DVD・ブルーレイ
- 腕時計
- Made in Italy
- Amazon限定商品の出品
- ストリーミングメディアプレーヤー
- ホバーボードおよび電動パーソナルモビリティ(Eモビリティ)機器
- レーザーポインターおよびその他のレーザー商品
- Amazon 整備済み再生品
- 郵便切手
- コレクターコイン
- Fine Art
- スポーツ関連コレクター商品
- ストリーミングメディアプレーヤー
上記商品については、事前にAmazonの
出品許可を取らないと販売できません。
出品規制がかかっているメーカー・ブランド例
出品規制がかかっているメーカー・ブランドの
商品例をジャンル毎に紹介します。
家電関連のメーカー・ブランド
- Apple(アップル)
- Beats(ビーツ)
- BenQ Japan(ベンキュージャパン)
- BOSE(ボーズ)
- Brother(ブラザー)
- Canon(キヤノン)
- CASIO(カシオ)
- DJI(ディージェーアイ)
- ELECOM(エレコム)
- EPSON(エプソン)
- FUJIFILM(富士フィルム)
- GoPro(ゴープロ)
- Microsoft(マイクロソフト)
- NIKON(ニコン)
- OLYMPUS(オリンパス)
- Panasonic(パナソニック)
- PENTAX(ペンタックス)
- Philips(フィリップス)
- RICOH(リコー)
- THERMOS(サーモス)
- SanDisc(サンディスク)
- SIGMA(シグマ)
- SONY(ソニー)
- Shop Japan(ショップジャパン)
- TAMRON(タムロン)
- YAMAHA(ヤマハ)
- Tanita(タニタ)
- 象印(ZOJIRUSHI)
おもちゃ関連のメーカー・ブランド
- BANDAI(バンダイ)
- Ergobaby(エルゴベビー)
- GOOD SMILE COMPANY(グッドスマイルカンパニー)
- LEGO(レゴ)
- SEGA TOYS(セガトイズ)
- STUDIO GHIBLI(スタジオジブリ)
- TAKARA TOMY(タカラトミー)
- アンパンマンシリーズ
- ガンダムフィギュアシリーズ
- たまごっちシリーズ
- トーマスシリーズ
- ディズニーシリーズ
- プラレールシリーズ
- ぽぽちゃんシリーズ
- りかちゃんシリーズ
- レゴシリーズ
アパレル関連のメーカー・ブランド
- A BATHING APE(ア・ベイシング・エイプ)
- Abercrombie & Fitch(アバクロンビー&フィッチ)
- adidas(アディダス)
- Bottega Veneta(ボッテガ・ヴェネタ)
- Burberry(バーバリー)
- Calvin Klein(カルバンクライン)
- CANADA GOOSE(カナダグース)
- CHAN LUU(チャンルー)
- Chloé(クロエ)
- Christian Louboutin(クリスチャンルブタン)
- COACH(コーチ)
- Daniel Wellington(ダニエルウェリントン)
- DIOR(ディオール)
- Dunhill(ダンヒル)
- Ed Hardy(エドハーディ)
- emu(エミュー)
- FENDI(フェンディ)
- FJALLRAVEN(フェールラーベン)
- Giorgio Armani(ジョルジオアルマーニ)
- GOYARD(ゴヤール)
- GUCCI(グッチ)
- GUESS(ゲス)
- HUNTER(ハンター)
- IL BISONTE (イル ビゾンテ)
- LeSportsac(レスポートサック)
- Longchamp(ロンシャン)
- Louis Vuitton(ルイヴィトン)
- milaschon(ミラ・ショーン)
- MINNETONKA(ミネトンカ)
- Moncler(モンクレール)
- New Balance(ニューバランス)
- NIKE(ナイキ)
- Orobianco(オロビアンコ)
- PANERAI(パネライ)
- Paul Smith(ポール・スミス)
- POLO RALPH LAUREN(ポロ ラルフ ローレン)
- Ray-Ban(レイバン)
- Salvatore Ferragamo(サルヴァトーレ フェラガモ)
- TATRAS(タトラス)
- Tiffany & Co(ティファニー)
- Tod’s(トッズ)
- TOMS(トムズ)
- Tory Burch(トリーバーチ)
- Vivienne Westwood(ヴィヴィアン・ウエストウッド)
- VANS(バンズ)
ベビー用品関連のメーカー・ブランド
- Ergobaby(エルゴベビー)
- Hoppetta(ホッペッタ)
- Peeple(ピープル)
スポーツ、アウトドア関連のメーカー・ブランド
- Coleman(コールマン)
- CAPTAIN STAG(キャプテンスタッグ)
ヘルス、ビューティー関連のメーカー・ブランド
- Celvoke(セルヴォーク)
- ecostore(エコストア)
- essie(エッシー)
- F organics(エッフェ オーガニック)
- giovanni(ジョヴァンニ)
- Humble Brush(ハンブルブラッシュ)
- LAB SERIES(ラボ シリーズ)
- L’ARTISAN PARFUMEUR(ラルチザン パフューム)
- MDNA SKIN(エムディーエヌエースキン)
- NYX(ニックス)
- PENHALIGON’S(ペンハリガン )
- RANCÉ(ランセ)
- to/one(トーン)
メディア関連のメーカー・ブランド
- The Walt Disney Company(ウォルトディズニージャパン)
- PONY CANYON(ポニーキャニオン)
- NIPPON COLUMBIA(コロムビアミュージックエンタテインメント)
- J Storm(ジェイ・ストーム)
- TOHO(東宝)
出品規制対象のカテゴリー、商品、メーカー・ブランドは随時変わる
ここまで出品規制対象のカテゴリー、商品、
メーカー、ブランド例を紹介しましたが、
これらは頻繁に変更されます。
新たに規制対象になるものもあれば、
対象外になるものもあります。
また、メーカー・ブランドによっては
販売できない商品、販売できる商品を
設定している場合もありますし、
出品者の販売実績によっても変わる場合があるので、
必ずリサーチ時点で規制対象になっているかどうかを
この後紹介する方法で調べるようにしてください。
Amazon出品規制の有無を調べる方法
Amazonの出品規制になっている商品を
PCとスマートフォンで調べる方法について
紹介します。
PCで確認する方法
最初にセラーセントラルにログインし、
画面上部の「カタログ」>「商品登録」をクリックします。
※ 「在庫」>「商品登録」でもOKです。
検索窓に調べたい商品の商品名、
ASIN、JANコードを入力し、
検索をクリックします。
商品のコンディション(新品・中古品など)を選択し、
「この商品を出品する」というボタンが
表示されていれば、そのまま出品できます。
このように「出品許可を申請」というボタンが
表示された場合は出品許可が必要になります。
スマホで確認する方法
店舗せどりなど、出先で出品許可の有無を確認するには
「Amazon Seller」アプリを使う方法が簡単です。
アプリを起動したら「商品登録」をタップします。
検索窓に商品名、ASIN、JANコードのいずれかを入力、
またはカメラマークをタップして
バーコードや商品パッケージを読み取ります。
該当商品をタップします。
商品写真に鍵マークが表示されているものは
出品許可が必要な商品です。
Amazonの出品規制を解除する方法
Amazonで出品規制がかけられている
商品を販売するには、出品許可をもらい、
規制を解除してもらう必要があります。
出品許可を申請できるのは
大口出品者のみです。
申請方法は、先ほど出品規制の有無を
調べた時と同様の流れで、
セラーセントラル>在庫>商品登録>商品検索で
該当商品を検索します。
該当商品右側の「出品許可を申請」を
クリックします。
上記をクリックするだけで
申請が承認される場合があります。
しかし、以下のように申請のために証明書などが
必要な場合もあります。
上記のような出品許可を申請する際は、
- メーカーor卸業者が発行した請求書
- メーカーからの販売許可証
このいずれかをAmazonに提出する必要があります。
①メーカーor卸業者が発行した請求書を提出する
メーカーや卸業者が発行した請求書を提出する場合は、
商品の購入に対してメーカーまたは卸業者が発行した請求書1通以上
にチェックを入れます。
提出書類は領収書ではなく”請求書”なので、
間違わないようにしてください。
請求書には次の内容が
記載されている必要があります。
- 出品者の名前と住所
- メーカーまたは卸業者の名前と住所
- 合計10点以上購入していること
特に、購入数量が10点未満の請求書は
無効となってしまう点はご注意ください。
ちなみに以前はメーカーでも卸業者でもない、
ビックカメラ.comやヨドバシ.comが発行した
請求書でもクリアできましたが、現在は両店とも
領収書しか発行しなくなったため、
この方法は使えなくなっています。
②メーカーからの販売許可証を提出する
メーカーからの販売許可証を提出するには
商品の販売を許可する○○からの書類1通
にチェックを入れます。
ただ、メーカーから販売許可証をもらうのは
現実的にかなり難しいです。
出品許可をもらうためだけなら、
卸業者などから仕入れて請求書を
発行してもらう方が簡単です。
③販売実績を作る
商品によっては、販売実績があれば
先ほどの「出品許可を申請」をクリックすると、
ワンクリックで出品規制が解除される場合もあります。
では、どれくらいの販売実績を作ればいいのか?
残念ながらその基準は公開されておらず、
メーカー・ブランド等によっても異なります。
ただ、販売数や評価はもちろん、
- 注文不良率
- 出荷前キャンセル率
- 出荷遅延率
といった指標は見られている可能性が高いので、
アカウントヘルスを良好な状態に保ちつつ
販売実績を作っていくことが重要です。
Amazonの出品規制を解除できない場合の対処方法
ヤフオクやメルカリなど他プラットフォームで販売する
本来はリサーチ時点で出品規制の
有無を調べないといけません。
しかし確認せずに仕入れてしまい
制限を解除できない場合は、
Amazonでの販売を諦め、ヤフオクや
メルカリなどで売ってしまいましょう。
不良在庫としてずっと持っておくより、
多少安売りしてでも現金化して次の仕入れに
回す方が資金効率は良いはずです。
ノーブランド品を販売していく
Amazonは偽物品撲滅のため、
今後も出品規制を強化していく
可能性が非常に高いです。
少なくとも現状より緩和されることは
まずあり得ないでしょう。
Amazonでメーカー品を販売するなら、
今後は卸業者またはメーカーからの直仕入れが
必須になると思っておいてください。
もし現時点で、
店舗せどり・転売をしているけど
Amazonの今後の規制に不安がある・・・
という人は、中国などの海外からノーブランド品を
取り寄せて販売するAmazon輸入物販に
挑戦してみることをおすすめします。
ノーブランド品なので
メーカー・ブランドによる規制はありませんし、
単純な国内仕入れ・国内転売よりも
ライバルが少なく稼ぎやすいです。
ノーブランド品を加工して
自分オリジナルの商品を販売できれば、
ライバル0の市場で利益を独占することも可能になります。
まとめ
今回はAmazonで出品規制がかけられている
カテゴリーやメーカー、ブランドを紹介した上で、
出品規制対象商品の調べ方、規制の解除方法等を
紹介しました。
Amazonは年々、せどり・転売に対する
規制を強化しているため、
昨日まで販売できていたものが
今日突然売れなくなった
なんてこともざらにあります。
ネットショップや店舗で安く仕入れたものを
Amazonで販売する”単純転売”は、
こうした高いリスクがあることを
覚えておかなければいけません。
もちろん、メーカー直仕入れが可能になれば
仕入れ単価を抑えて安全に販売できますが、
一個人や零細企業では非常に難しい手法です。
事業者向けの卸売サイトを利用すれば
Amazonの出品許可自体は下りるかもしれませんが、
そういったサイトは結局誰でも仕入れられるので
大した参入障壁とはならず利益もあまり出ません。
これからAmazon販売をしていこうと考えている人は
どんな商品を扱うべきなのか?
今一度しっかり考えてみてください。