中国輸入Amazon販売の専門家 加藤さとしです。
OEM商品の多くは、他ブランドの商品と
差別化するために、そのブランドのロゴやネームが
入れられているのが一般的です。
たとえば、ユニクロの商品には必ず
ユニクロのロゴが入っています。
これは私たちが中国輸入OEM販売をする際も同じで、
以下のような方法でブランドロゴ・ネームを入れます。
(例1)商品自体にブランドロゴを入れる
(例2)梱包袋や梱包箱など商品パッケージにブランドロゴを入れる
(例3)ブランドロゴ入りの紙タグ・布タグを商品に付ける(アパレル製品に多い)
もしあなたがAmazonで中国輸入OEM販売を
考えているなら、こういった作業は必須になります。
今回はAmazonでOEM商品を販売する際に、
ロゴ・ネーム入れや商品タグ等が
必要な理由を説明した上で、
ブランド名、ブランドロゴの作り方
ロゴ・ネーム入りのタグ、ラベルを作る方法
商品や商品パッケージにロゴ・ネームを入れる方法
この3点を中心に解説していきます。
これから中国輸入OEM販売を始めたい!
そんな人は、ぜひ参考にしてみてください。
Amazonで中国輸入OEM販売をするなら、ブランドタグ・ラベルの取り付け、ネーム・ロゴ入れが必要な理由
Amazonプライベートブランド品の条件を満たす必要があるから
Amazonで販売されている商品は大きく分けて、
- Amazon独自のオリジナル商品「Amazon認定ブランド品」
- 特定メーカー・ブランドの商品である「プライベートブランド品」
- どのブランドにも属していない「ノーブランド品」
上記3つに分けることができます。
このうち中国輸入OEM商品は
プライベートブランド品にあたります。
プライベートブランド品を販売する際は、
Amazonが掲示する条件を
クリアしなければいけません。
Amazonプライベートブランド品の条件
Amazonプライベートブランド品の条件は、
カテゴリによっても微妙に異なりますが、
(1)商品ページ作成時、商品名とブランド名に自身のブランド名を記載する
(2)商品やパッケージにロゴが入っている、またはロゴ入りのタグが縫い付けられている(カテゴリ・商品によって異なる)
(3)(2)を確認できる画像が商品ページにアップロードされている
主にこの3点です。
(1)商品名とブランド名に自身のブランド名を記載する
1つ目の条件です。
商品ページを作成する際は、
「商品名」と「ブランド名」の項目に
自身のブランド名を記載しなければいけません。
これは全カテゴリー共通のルールです。
(2)商品やパッケージにロゴが入っている、またはロゴ入りのタグが縫い付けられている
2つ目の条件です。
プライベートブランド品は、
①衣類以外:商品自体またはパッケージにネーム・ロゴを印字、刻印する
②衣類:ネーム・ロゴ入りのラベルやタグを付ける
といった作業が必要です。
①衣類以外:商品自体またはパッケージにネーム・ロゴを印字、刻印する
衣類以外の商品については、
商品自体または商品パッケージに
ブランドロゴ・ネームを入れます。
この時、注意してほしいポイントが2点あります。
1点目は、商品自体にブランドロゴ、
ネームを刻印する場合です。
この場合は、工場側であなた用の生産ラインを
確保しなければいけないため、最低ロット数が上がり、
仕入れ資金もその分多く必要になります。
なので、もし簡易OEMを考えている人は、
商品自体ではなく、外箱や商品袋に刻印した方が
仕入れ資金を抑えられます。
2点目は、ブランドロゴ・ネームを
入れたシールはNGという点です。
シールは途中で取れてしまう可能性があるため、
認められていません。
②衣類:ネーム・ロゴ入りのラベルやタグを付ける
衣類については、ネーム・ロゴ入りのラベルやタグを、
糸・チェーン・タグピンなどで取り付けます。
なお、ここまで説明した作業は
ジャンルによって異なる場合があります。
プライベートブランド品の条件は、
Amazonの商品登録規約に記載されています。
商品登録規約はジャンル毎に異なるので、
参入予定のものを確認しておいてください。
(3)(2)を確認できる画像が商品ページにアップロードされている
そして、3つ目の条件です。
商品画像の中には
①衣類以外:商品自体またはパッケージにネーム・ロゴを印字、刻印する
②衣類:ネーム・ロゴ入りのラベルやタグを付ける
いずれかが分かる画像を入れます。
ただし、Amazonは上記画像なしでも
プライベートブランド品として登録でき
強制的な商品の削除もないとしているので、
必須条件ではありません。
ですが、該当画像を入れておけば
”独自性”が主張でき、相乗り防止に有効です。
中国輸入OEM商品のタグ・ラベル作成、商品や商品パッケージへの刻印方法
では、中国輸入OEM商品のタグ・ラベル作成と
商品や商品パッケージへ刻印する方法を
紹介していきます。
ブランド名・ロゴを決める
まずは、ブランド名・ロゴを決めましょう。
オリジナル商品販売の主役は商品そのものですが、
今後複数の商品を出していく場合や
ブランドそのものを強化していきたい場合は、
ブランド名・ロゴもしっかり考えておく必要があります。
効果的なブランド名・ロゴにすることで、
自社商品の認知度向上と売上UPにも
つながります。
自分で作る場合
ブランド名は覚えやすく、できれば
自社商品を連想できるようなものが良いです。
たとえば、強力接着剤の「ゴリラ シリーズ」。
シンプルな名前とゴリラの絵が印象的ですし、
いかにも「強力そうな接着剤」という
イメージを与えられます。
通販ブランドASKULは、「明日、来る」という
ダジャレ的要素で付けられており、
インパクトが強いですね。
このように有名ブランドは読みやすく、
分かりやすいものが多いです。
特に文字数については、
人間が覚えられる情報数は
最大9個程度と言われています。
長すぎるブランド名は覚えづらいので
注意しましょう。
ブランド名が決まったら、
ブランドロゴを作ります。
デザインの知識がある方は、
PhotoShopなどを使って
自分で作ることも可能です。
デザインの知識はないけど、自分で作りたい!
という方は、無料のロゴ作成ソフトを使えば
簡単にオリジナルのロゴが作れます。
(例)ロゴ作成が無料でできるソフト一覧
- ロゴメーカー
- Squarespace
- Hatchful
- LOGO FACTORY
- Canva
上記ソフトはいずれも無料で、
商用利用も可能となっています。
外注して作る場合
自分ではなかなか良いアイディアが
思い浮かばない人もいると思います。
そんな人は、ランサーズ、クラウドワークス、
ココナラといったクラウドワークスで
案を募集してみてもいいでしょう。
(ブランド名の募集例)
(ブランドロゴの募集例)
たとえば、ランサーズではこのように
コンペ形式で募集を行えます。
費用は依頼者によっても異なりますが、
ブランド名は1万円程度〜
ブランドロゴは2万円〜15万円前後(2〜5万円が多い)
となっています。
ちなみに、ブランドロゴを一般的な
デザイン会社に依頼すると
少なく見積もっても10万円以上になるので、
コスパはかなり良いはずです。
注意点①ブランド名・ロゴが商標登録されていないか?
ブランド名・ロゴを決める際は、
すでに商標登録されていないか?
を必ず確認してください。
商標登録されているものを無断で使ってしまった場合、
販売の差し止めに加えて、損害賠償を請求される
ケースもあります。
商標登録の有無に関しては、
J-Plat Patで確認できます。
なお、全く同じブランド名でなくても、
「発音が同じもの」や「類似性が高いもの」に関しても、
あなたが商標登録をする段階で登録できない可能性があるので、
ご注意ください。
注意点②すでにあるブランド名・ロゴではないか?
商標登録されていなくても、
すでに同じブランド名・ロゴが
使われている場合があります。
もし自分がロゴ等を作った後に商標登録されたら、
そのブランド名・ロゴは使えなくなってしまいます。
また、同じブランド名は
消費者を混乱させてしまうので、
やはり違うものにするのが無難です。
GoogleやAmazon、楽天市場、
Yahoo!ショッピングでブランド名を検索して
同じものが出てこないかを確認してください。
また、先ほどお伝えした通り、
発音が同じブランド名がないかも
確認しましょう。
ブランドロゴに関しては、Googleで画像検索して、
同一・類似のものがないかをチェックしてください。
ブランド名・ロゴ被りを防ぐために、先行商標調査サービスを利用する
ブランド名・ロゴ被りを防ぐ方法として、
「先行商標調査サービス」を利用することも有効です。
先行商標調査サービスは、特許事務所や弁理士が
あなたに代わってブランド名、ロゴの
商標登録の有無を調べてくれるサービスです。
費用は、文字商標調査なら
1商標につき約2万円が相場です。
(参考:日本弁理士会の「弁理士の費用(報酬)アンケート」)
ブランド名・ロゴ入りタグ、ラベルを作成する
ブランド名・ロゴ入りのタグ、ラベルを
作成する方法は主に2通りあります。
1つ目は、代行業者のタグ・ラベル作成
オプションを利用する方法です。
この場合は代行業者にロゴ等のデータ(JPEG/AI)を
送ればいいだけなので、無駄なやりとりが増えず
スピーディーに作成してもらえます。
ただ、業者によって対応・非対応が分かれるので、
一度確認してみてください。
2つ目は、タグ・ラベル印刷業者に
作成してもらう方法です。
検索エンジンで「ブランドタグ作成」「ブランドラベル作成」
と検索すれば、いろいろな業者が出てきます。
ロット数や料金は業者によって異なるので、
比較・検討してみてください。
(例)アドプリントの商品タグ
100枚1,550円〜(15.5円/枚)
(例)メガプリントの商品タグ
100枚1,670円〜(16.7円/枚)
作成したタグやラベルは代行業者に送り、
検品時に取り付けも併せて依頼します。
料金は、たとえばタオバオ直行便に依頼する場合は
以下のような料金体系となります。
- 布タグの縫い付け:2元〜4元(40円〜80円)/点
- 吊り札掛け:0.5元〜1元(10円〜20円)/点
- 吊り札掛け(糸ロックス):0.5元(10円)/点
※料金は、登録しているプランによって異なる
代行業者によっては、
中国のタグ・ラベル印刷業者を
紹介してもらえる場合もあります。
タグ・ラベル作成費用は
日本より中国のほうが安いですし、
配送料も安く済むので、
一度聞いてみるといいでしょう。
商品や商品パッケージにブランド名・ロゴを刻印する
商品自体にネーム・ロゴを刻印する場合は、
代行業者を通じて工場に
依頼しなければいけません。
刻印を依頼する場合は、
- ロゴのデザイン画像
- 商品完成のイメージ(どこにロゴを入れるかがわかる画像)
といったデータを事前に送ります。
商品パッケージにネーム・ロゴを刻印する場合は、
大きく以下の2通りの方法があります。
①OEM商品を作る工場にパッケージ変更依頼をする
OEM商品作りをしている工場に依頼し、
既存のパッケージを変更してもらう方法です。
一番手っ取り早い方法ですが、
工場によっては対応していなかったり
パッケージ専門の工場ではないので
低品質になってしまう恐れがあります。
②パッケージ専門の工場に専用のパッケージ作成依頼をする
中国にあるパッケージ専門の工場に
専用パッケージを作ってもらう方法です。
出来たパッケージは代行業者に送付し、
商品を梱包してもらいます。
代行業者がそういった工場と
提携している場合もあるので、
一度相談してみるといいでしょう。
まとめ
Amazonで中国輸入OEM販売をする際は
Amazonプライベートブランド品の条件を満たすために、
ブランドネーム入りのタグ付けをする、または
商品やパッケージに刻印をしなければいけません。
Amazonプライベートブランド品の条件
(1)商品ページ作成時、商品名とブランド名に自身のブランド名を記載する
(2)商品やパッケージにロゴが入っている、またはロゴ入りのタグが縫い付けられている(カテゴリ・商品によって異なる)
(3)(2)を確認できる画像が商品ページにアップロードされている
タグ・ラベルの作成にあたっては、
ブランド名・ロゴを事前に
決めておく必要があります。
ブランド名・ロゴを決める際は
- ブランド名・ロゴが商標登録されていないか?
- (商標登録がない場合でも)すでにあるブランド名・ロゴではないか?
といった点に注意し、必要であれば
「先行商標調査サービス」も利用します。
タグ・ラベルの作成方法としては、
①代行業者のタグ・ラベル作成オプションを利用する
または
②印刷業者に作成してもらったものを
代行業者へ送り、取り付けてもらう
といった方法があります。
商品や商品パッケージに
ブランド名・ロゴを刻印する方法は、
①OEM商品を作る工場にパッケージ変更依頼をする
②パッケージ専門の工場に専用のパッケージ作成依頼をする
といった方法があります。
OEM対応の代行業者であれば、その業者自体が
タグ・ラベル作成オプションを用意していたり、
OEMパッケージ業者と連携していたりする場合があるので、
まずは相談してみることをおすすめします。