ネット物販歴20年超えの専門家 加藤さとしです。
突然ですが、
あなたの思い浮かべる在宅勤務・テレワーク
のイメージってどんな感じでしょうか??
●満員電車に乗る必要がない
→通勤時のストレスが減少し
その分の時間を有効に使える
●無駄な会議や電話対応が不要
→業務に集中できる
●時間を自由に使える
→ワークライフバランスがとりやすい
これらが一般的に言われている
在宅勤務・テレワークのメリットです。
出社が辛い、職場での人間関係に
悩んでいたという人にとっては、
在宅勤務はかなり快適に感じるはずです。
しかし、そんな在宅勤務・テレワークにも
出社しない・人と会わないことで
生じるデメリットがあります。
これから快適に在宅勤務を行うためにも、
この記事では在宅勤務のリスク・注意点と併せて
その対処方法についても解説していきます。
在宅勤務・テレワークの注意点①情報漏洩の危険性
まず、注意しなければいけないのが、
社外秘情報の取扱についてです。
オフィスで仕事をする場合、
セキュリティがしっかりした
会社専用のパソコンやネット回線を
使うことが多いと思います。
一方、在宅勤務の場合は
”セキュリティ外”の場所で仕事をします。
そのため、もしパソコンがウイルスに感染したり
ハッキング被害を受けたりすると
会社の重要情報を漏らしてしまう危険性
もあります。
一度情報漏洩を起こすと
会社からの信頼が失墜するだけでなく、
- 降格・減給処分を受ける
- 懲戒解雇される
- 損害賠償請求をされる
こういった事態に発展する恐れもあるので
十分に注意しなければいけません。
情報漏洩を起こさないためにも、
その事前対策3点をお伝えします。
対策①セキュリティソフトを入れておく
仕事で使うパソコンには
セキュリティソフトを入れておくことを
おすすめします。
セキュリティ企業のWEBROOTによると、
個人用PCは対策が施されている業務用PCと比べて
ウイルス感染のリスクが2倍近くあるそうです。
こうしたリスクを排除するため、
仕事用パソコンには以下のような
セキュリティソフトを導入しましょう。
- ノートン
- ESET
- マカフィー
- ZEROウイルスセキュリティ
それぞれ特徴、料金が異なるので
自分にあったソフトを選んでください。
対策②私用のパソコンと仕事用のパソコンを分けておく
できればプライベートで使うパソコンと
仕事用のパソコンは分けておきましょう。
プライベートでは仕事で不要なサイトへ
アクセスすることも多く、そうしたサイトから
ウイルスに感染してしまうリスクがあります。
パソコンを私用と仕事用で分け、
仕事用では
- 業務に不要なサイトへアクセスしない
- 不要なファイルをダウンロードしない
- 不要なソフトはインストールしない
といった点に注意することでウイルス感染や
情報漏洩のリスクを避けることができます。
対策③カフェのWi-Fiは使わない
在宅勤務で家に籠っていると
モチベーションが下がりがちです。
そんな時、スタバなどのカフェで
仕事をするのは気分転換にも良いのですが、
フリーWiFiは使わないようにしましょう。
フリーWiFiは誰でもアクセスできる反面、
セキュリティ性能が低く、ハッキングされる
危険性も潜んでいます。
もし、あなたの使用しているフリーWiFiが
ハッキングされていたら・・・
そのWiFiを通して端末にアクセスされ
データを抜き取られる
といったことも考えられるのです。
この危険性については、総務省も
「公衆無線LANのセキュリティの現状について」
という資料内で指摘しています。
出典:総務省「公衆無線LANのセキュリティの現状について」
外出先で仕事をする際は
フリーWiFiの使用を極力控え、
モバイルWiFiやスマホのテザリングで
代替しましょう。
在宅勤務・テレワークの注意点②集中できない、サボってしまう
在宅勤務・テレワークは、
上司から雑用を押し付けられることがなく
また、急な来客・電話対応もないので、
業務に集中しやすいというメリットがあります。
しかし、家だと集中できず、ダラケて
生産性が低下してしまう人も多いでしょう。
事実、最近は新型コロナウイルスの影響で
在宅に切り替えている企業は多いのですが、、
レノボ・ジャパンが行った調査では、
日本人の40%が「オフィス勤務と比べて生産性が下がった」
と回答しています。
出典:レノボ・ジャパン
では、在宅勤務でも集中力を保ったまま
生産性を上げるにはどうしたらいいのか、
6つの対策法を紹介します。
対策①仕事環境を整える
人のモチベーションは
環境によって大きく変動します。
まずは、以下のような方法で
仕事環境を整えてきましょう。
- 生活空間と作業空間を分ける
- 部屋の温度・湿度を調整
- 集中できる色、モノを取り入れる
- 音が気になるなら耳栓、または作業用音楽を流す
生活空間と作業空間を分ける
可能であれば、仕事用の部屋を確保し、
生活空間と作業空間を分けましょう。
やはり、家族がいるリビングなど、
リラックスする場所で仕事モードに
なるのは難しいです。
部屋の確保ができない場合は、
パーテーションなどで
仕切っておくのも良いですね。
さらに、仕事をする場所では
趣味用品や娯楽品など集中の妨げになるものを
視界に入らないようにしておくことも重要です。
机の上は常に整頓し、仕事に不要なものは
置かないようにしましょう。
部屋の温度を調整
人の生産性は部屋の温度によっても
変動することがわかっています。
アメリカ・コーネル大学は、
パソコンを使って働く女性を対象に
室温と生産性の関係性を調査しました。
調査では、冷房がガンガン効いている
肌寒い室内において室内温度を
20度から25度にあげる実験をしたところ、
- 被験者のタイピングミス→44%減少
- タイプする文字量→150%増加
という結果が得られています。
このように人間は室温が25度くらいの時に
生産性が向上すると言われているので、
エアコンなどで室温を25度に近づけてみてください。
また同時に、定期的な換気を行うことも重要です。
室内の二酸化炭素が増えると眠気を催してしまうので
定期的な換気で空気を入れ替えましょう。
集中できる色、モノを取り入れる
人間は青色など寒色系を見ると
集中力が増すと言われているので、
寒色系のアイテムをデスク周りに
置いておくのも一つの手です。
照明に関しても、オレンジ色の電球色だと
リラックスしてしまうため、
青白っぽい昼光色の電球がおすすめです。
また観葉植物を置いたり、子猫・子犬などの
かわいい写真を見ると集中力が上がりやすい
と言われているので、こういったアイテムを
デスク周りに置いておくのも効果的です。
音が気になるなら耳栓、または作業用音楽を流す
騒音も、集中力を妨げる要因の一つです。
周りの音が気になって集中できない場合は、
耳栓で外部音をシャットアウトする。
また、イヤホンやヘッドホンで作業用音楽を
聞きながら仕事するのもおすすめです。
AppleのAirPods Proといった
ノイズキャンセリング付きのイヤホン・ヘッドホンは
外部の音を遮断しつつ音楽も流せるので
作業に没頭しやすい環境を作ることができます。
対策②服装を整える
在宅で仕事をする時も出社時と同様、
襟付きシャツ等を着るのがおすすめです。
家で仕事をしているなら、
どんな格好でいようが
誰からも何も言われません。
しかし、部屋着のままだと
仕事スイッチがオンになりづらく、
ダラダラと過ごしてしまいがちです。
生活環境と仕事環境を区別するのと同じく、
服装の変化でメリハリをつけるのも重要です。
対策③その日やるべきことをピックアップし、To doリストを作る
始業前にその日やるべきタスクを決め、
To doリストを作っておきましょう。
やるべきことをピックアップし、
それぞれの優先順位を付け、上から
順番に潰すようにしていきます。
このとき、頭を使うクリエイティブな
作業は午前中に行い、事務作業などは
昼食後の午後から行うのが効率的です。
一般的に、人は午前中の方が生産性が上がりやすい
と言われているからです。
*ただし、夜型の人は夕方から調子が上がる場合もあるので、
自分の集中しやすい時間を知っておくことも重要
やるべきことが決まっている場合と
何も決めないで成り行きで行く場合では
明らかに仕事の生産性が違ってくるので、
To doリストはぜひ作ってみてください。
対策④時間を区切る
在宅での就業時間が決まっていない人は、
自分で仕事時間と休憩時間を区切ります。
時間を決めずに仕事していると、
ついついダラダラして
生産性が下がってしまいます。
これを防ぐためにも、
●時●分までは仕事する!と明確な目標を
決めておくことで、集中力をさらに高められるはずです。
また、生産性が上がる時間管理術の一つとして、
ポモドーロテクニックというものがあります。
これは「25分の作業+5分の休憩」を4回ほど繰り返し、
その後は少し長めの休憩を入れ
再びこれを繰り返していくというものです。
ポモドーロテクニックのイメージ
(1セット目)
①25分作業→②5分休憩→③25分作業→④5分休憩
→⑤25分作業→⑥5分休憩→⑦25分作業→⑧5分休憩
→30分から1時間程度の長めの休憩を入れる
(2セット目)
①25分作業→②5分休憩→③25分作業→④5分休憩
→⑤25分作業→⑥5分休憩→⑦25分作業→⑧5分休憩
→30分から1時間程度の長めの休憩を入れる
…
ポモドーロテクニックを使うと
長時間にわたって集中力を維持できるため、
ぶっ続けで作業するより生産性が
上がりやすくなります。
対策⑤昼寝をする
昼食を取った後に眠気がきたら、
15分〜30分程度の昼寝がおすすめです。
眠い中で無理に続けても
生産性はどんどん落ちるため、
一旦昼寝で脳をリセットさせましょう。
なお、昼寝の時間は長くても
30分以内に留めてください。
それ以上になると脳が熟睡モードになり、
起床後、逆に生産性が下がってしまいます。
また、夕方以降や夜に睡眠をとると
夜眠れなくなり次の日に影響が出るので、
注意してください。
対策⑥カフェインを摂取する
朝、頭がなかなか働かない人は、
コーヒーや紅茶、玉露を飲んでみましょう。
カフェインが眠気を覚まし、
集中力を高めてくれます。
ただし、摂取タイミングには要注意です。
できれば、朝食を食べて起床から
1時間以上が経ったタイミング
にしましょう。
カフェインは胃酸の分泌を促すため、
胃が空っぽの状態で摂取すると、
胃酸で胃が荒れてしまいます。
また、起床から1時間以内は覚醒を促す
コルチゾールという成分が出ているため、
カフェインが効きづらくなっています。
ですので、朝にコーヒーを飲むなら、
朝食を食べて、起床から1時間経過した
タイミングがベストです。
さらに朝だけでなく、昼寝前の
コーヒーも効果的です。
カフェインは摂取して30分程度で
効果が出始めるため、昼寝前に
飲んでおくことでスッキリ起きられます。
在宅勤務・テレワークの注意点③運動不足になりやすい
在宅勤務の場合は、家から1歩も出なくても
仕事ができてしまいます。
結果、通勤時よりも歩く頻度が減り、
慢性的な運動不足になりがちです。
運動不足になると肥満になったり
体力が落ちることで集中できる時間が短くなり、
生産性が下がったりします。
対策①定期的な散歩
在宅で仕事をする場合は
定期的な散歩がおすすめです。
運動不足解消になりますし、
血流が良くなると頭の回転も上がるので
良いアイディアが思いつくこともあります。
休憩のタイミングや、仕事が行き詰まった時などに
散歩を習慣として取り入れてみてください。
散歩に関しては、
Facebook創業者のマークザッカーバーグや
Twitter創業者のジャックドーシーなども、
重要な交渉前には歩きながら会議する
「散歩ミーティング」をしているそうです。
30分程度歩けば血流が良くなるので、
1日30分を目安に取り組んでみると
いいでしょう。
対策②家で筋トレ
筋トレも散歩同様、
運動不足解消に役立ちます。
また、筋トレをすると
- テストステロン
- ドーパミン
- エンドルフィン
- アドレナリン
といった神経伝達物質の分泌が促され、
やる気や意欲が上がることもわかっています。
モチベーションが低下しやすい
在宅ワーカーの人は休憩時間等に
筋トレを取り入れるのはおすすめです。
対策③ジムへ行く
散歩や家での筋トレは無料ですが、
いつでも出来る・お金がかからない
という理由で続かない場合も多いです。
そういった場合は、あえてお金がかかる
ジムへ行くのもアリです。
せっかくお金を払っているんだから、
行かないともったいない!という気分になり、
なんとか時間を見つけて行こうとします。
なお、散歩・筋トレ・ジムのいずれにも
共通することですが、その行動に
”明確な数値目標・目的”がないとやっていても
辛いだけですし、長続きしません。
たとえば、3ヶ月で5kg痩せるために
毎日30分の散歩と30分の筋トレをする、
などです。
最終的には運動不足解消のためですが、
自分の中で明確な目標を立てておくことで
継続率は上がるはずです。
在宅勤務・テレワークの注意点④座りっぱなしによる病気リスク
運動不足同様、気をつけるべきは
座りっぱなしによる病気リスクです。
座っておけばラクなので
健康に害があるなんて思いもしませんよね。
でも、座ったままの仕事というのは
最近の研究により
寿命を縮めることが分かっています。
長時間のデスクワークを続けると、
- 腰痛・ヘルニア
- 糖尿病
- 高血圧
- 脳梗塞
- 心筋梗塞
といった重大な病気を
引き起こす可能性があります。
実際、オーストラリアの研究機関の調査によると、
1日の総座位時間が4時間未満の人と比べて
8〜11時間の人は15%、11時間以上の人は40%、
死亡リスクが上昇することがわかっています。
こうしたリスクを軽減するためにも、
在宅ワーカーは以下のような工夫
をすることが重要です。
対策①椅子を変える、骨盤サポートチェア、低反発クッションの導入
これから在宅ワークを始める人は、
デスクワーク用のオフィスチェア購入を
おすすめします。
オフィスチェアは、長い時間
座っていても疲れづらい設計となっており、
腰痛や肩こりなどを軽減してくれます。
また、既存の椅子をそのまま使いたい人は
骨盤サポートチェアや低反発クッションを
導入しても良いでしょう。
集中している時はどうしても前屈みになり
姿勢が悪くなりがちですが、こうしたアイテムを
使うことで常に正しい姿勢でいられます。
対策②スタンディングデスクの導入
立ちながらデスクワークできるのが
”スタンディングデスク”です。
スタンディングデスクは主に、
- 通常のデスクより高さが高いデスク(固定式)
- 高さ調整が自由にできるデスク(昇降式)
- 既存のデスク上に載せる卓上デスク
この3タイプがあり、いずれも通常のデスクより
高く設定できるため、立ったままの
作業が可能になります。
ただし、常に立って作業をしていると
逆に集中力が途切れてしまうので、
集中力が切れてきたタイミングで
座り作業→立ち作業へ移行するのが良いでしょう。
加藤さとし
対策③30分〜1時間毎に休憩を入れる
在宅でデスクワークをする際は、
30分〜1時間毎に短い休憩を入れましょう。
ついつい没頭してしまいがちな人は、
タイマーを30分にセットして、30分毎に
5分程度の小休憩を取るようにします。
休憩の間は椅子に座っているのではなく、
立ったり家の中を歩いたりしましょう。
そうすることで、一箇所に滞っていた
血液の循環が改善されます。
ほんの些細なことですが、この定期的に
立つ、歩くといった行動をすることで
将来起こりうる脳梗塞や心疾患系の
重大な病気を防げる可能性があります。
まとめ
今回の記事では、在宅ワーカーが
仕事をする上で注意すべきポイントを
を解説しました。
主な注意点とその対処方法は
以下の通りです。
(1)情報漏洩の危険性
- 対策①セキュリティソフトの導入
- 対策②私用のパソコンと仕事用のパソコンを分ける
- 対策③カフェのWi-Fiを使わない
(2)サボってしまう、集中できない
- 対策①仕事環境を整える
- 対策②服装を整える
- 対策③就業前にTo doリストを作り、その日やるべきことをピックアップ
- 対策④時間を区切る
- 対策⑤昼寝をする
- 対策⑥カフェインを摂取する
(3)運動不足になりやすい
- 対策①定期的に散歩
- 対策②家で筋トレ
- 対策③ジムへ行く
(4)座りっぱなしによる病気リスク
- 対策①椅子を変える、骨盤サポートチェア、低反発クッションの導入
- 対策②スタンディングデスクの導入
- 対策③30分〜1時間毎に休憩を入れる
今回紹介した注意点は、私にもあなたにも、
誰の身にも起きうることです。
特に、情報漏洩や健康上のリスク。
これらは気づいた時には取り返しの
つかないことになっている場合も多く、
今後の人生を左右しかねない問題でもあるので、
事前にしっかり対策しておきましょう。